《ヘンゼルとグレーテル》 (2/8) びわこホール

前のページへ  きまぐれ日本紀行へ
 

◇びわ湖ホール 《ヘンゼルとグレーテル》

 この日は快晴で、八幡山の右手には白い伊吹山が見えていました。
 冬の琵琶湖には雪景色を期待していましたが、なかなか上手くはいきません。

びわこホール ロビー 正面が琵琶湖
正面に八幡山 八幡山の右手に白い伊吹山が見える


   青少年オペラ劇場 《ヘンゼルとグレーテル》
 2004年2月8日(日)14:00開演 びわ湖ホール

     指揮:佐藤功太郎  演出:中村敬一
       びわ湖ホール声楽アンサンブル
       大阪センチュリー交響楽団

 今回の中村演出では場面を現代に設定しています。
 どのような設定でもいいんですが、問題なのはそれが何の意味も持っていないこと。
 父親は電気掃除機を売り歩くセールスマンだそうですが、そんな商売があるのでしょうか?
 眠りの精はホームレスらしいんですが、そんなアイディアが面白いですか?
 いくら無理に現代だと設定しても、台本通りヘンゼルとグレーテルは苺を摘みに行くしかないんです。
 どこへ行くの? 観光イチゴ園?

 僕がこのオペラでもっとも愛する場面は、眠りの二重唱から十四人の天使が現れる場面。
 中村演出では天使たちはニワトリみたいな衣装で現れ、奇妙な痙攣を繰り返します。
 空飛ぶ円盤も現れるので、彼らは宇宙人なのでしょうか?

 耳に聞こえてくる美しい音楽と、目の前で繰り広げられる醜悪な場面とのギャップは大きかった。
 《沈黙》《シャーロック・ホームズの事件簿》など、最近は中村さんの舞台を見る機会が多く、僕はそれなりに評価していたんですが、今回は大きく点数を下げました。

 「青少年オペラ劇場」ということで、客席は子供と母親が多かったんですが、彼らは絵本で読んだ童話を楽しみにして、やって来たのでしょうに‥‥。
 その意味では、全く公演の趣旨に一致しない演出でもありました。

左手は比叡山から比良山系 新幹線から  ちょっと芸術?

前のページへ  きまぐれ日本紀行へ