2004年10月17日(日) びわ湖オペラ 《十字軍のロンバルディア人》 |
この日は快晴で、芸術写真を撮るためカメラを持って行ったのですが、遠くは霞んで見えませんでした。 休憩時間ごとの光線の変化を狙っていたのですが、山は見えなくなるばかりでした (^_^ゞ。
《十字軍のロンバルディア人》 2004年10月17日(日)2PM 指揮:若杉 弘 演出:鈴木敬介 ジゼルダ(アルヴィーノの娘):小濱妙美 (こはま たえみ) オロンテ(アッチャーノの息子):福井 敬 (ふくい けい) パガーノ(アルヴィーノの弟):折江忠道 (おりえ ただみち) アルヴィーノ(領主フォルコの息子):経種廉彦 (いだね やすひこ) ヴィクリンダ(アルヴィーノの妻):立野至美 (たつの よしみ) びわ湖ホールでは、毎年ヴェルディのオペラの日本初演が行われています。 今年の演目はヴェルディの第4作、《十字軍のロンバルディア人》です。 感想は例年通り。 美しい音楽、支離滅裂なストーリー、凄まじい男声合唱(東京オペラシンガーズ)の迫力、そして若杉さんに感謝、です。 オーケストラ(京都市交響楽団)の演奏もなかなかのものだと思いましたが、第3幕の間奏曲に長大なバイオリンソロがあったのには驚きました。 重音奏法を多用した難しそうな曲で、コンサートマスター(渡邊穣)は大変だったでしょう。 このオペラは登場人物が多くて、ストーリーが散漫。 誰が主人公なのかも分からない状態です。 しかしプログラムの解説(加藤浩子)には「いくつものテーマが散りばめられ、壮大でスケールの大きい物語を形成している」と書かれていて、上手いことをいうものだと感心しました (^_^) 。 第一幕に領主のお姫様だったジゼルダが、第二幕ではアンティオキアの後宮に囚われていて、回教徒の王子オロンテと愛し合うようになるんですから付いていけません。 毎年のことで慣れましたけれどね (^_^ゞ。 回教徒に同情するジゼルダのアリアに「十字軍は略奪者だ」というような歌詞があり、このオペラの初演にローマ教会から横槍が入った、という事情も分かるような気がしました。 それにしては、オロンテが死ぬ前にキリスト教に改宗してしまうキリスト教至上主義も見えたりして、やはりヴェルディのオペラはよく分かりませんね。 現実にイラク戦争が行われているわけで、考えさせられるところはありました。 演出は一場ごとにカーテンが降りてきて、そのたびにドラマの流れが切れて、せせこましい印象。 歌手では福井さんが良かったでしょうか。 全体的には前日のキャスト(浜田・市原ほか)の方が良かったのではないかと推察しました。 |