地人会 《キッチン》 名古屋市民会館中ホール
2000年7月26日(水)6:30PM

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 このミュージカルは世界初演なんだそうですが、いや〜、すごい舞台を見てしまいました。

     地人会 《キッチン》 名古屋市民会館中ホール
       2000年7月26日(水)6:30PM
 
       原作・台本:アーノルド・ウェスカー
          作詞:ナイジェル・フォード
          作曲:デレック・バーンズ
           音楽監督:山口秀也

 《キャスト》
 畠中洋、安崎求、壌晴彦、下馬二五七、宮野琢磨、石鍋多加史、森田浩貴、宇治川理斉
、大方斐紗子、鈴木ほのか、石富由美子、後藤加代、白木美貴子、今井あずさ、真樹めぐみ
、徳垣友子、鈴木慎平、小西教之、渡辺セーキ、Kuma、宮本聡之、

 ストーリーはよく分からないんですが (^_^ゞ、レストランの調理場における人間群像(恋愛とか人種問題とか)かな?
 デレック・バーンズ(カールスタット《エリザベート》の指揮者)のナンバーは全編を音楽で綴っていくが、変拍子あり、シンコペーションありの難解なもの。
 ミュージカルというより、現代オペラと言った方がいいかも。

 そうだな、ベルクの《ヴォツェック》ほど前衛ではないけれど、ストラヴィンスキーの《春の祭典》とか、カール・オルフの《カルミナ・ブラーナ》とかを思い出させたね。

 これを指揮者なし(バンドは舞台奥のステージに5人)で歌いきってしまうキャストの実力は驚くべきものだ。
 僕もアマオケをしているけれど、指揮者もなく全員一緒にフォルテシモで演奏を始めるなんて考えられない。
 一人だけ飛び出したら大変だから。

 登場人物一人一人に(短いフレーズの人もいるけれど)ソロが割り当てられているんですが、それを全員がこなしてしまうんですね。
 どれほど苦しい練習があったことでしょうか。
 これほどレベルが高いカンパニーは 《RENT・ジャパン》 くらいでしょうか。

 あまり印象に残った曲はないんですが、舞台の迫力には圧倒され続けました。
 日本発のミュージカルとして、歴史に残る作品かもしれません。

 一般受けはしないと思うけれど、ぜひ一度観劇されることをお薦めしたいと思います。
 
 
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