《ジキル&ハイド》 プリマス劇場
2000年8月13日(日)3:00PM

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 プリマス劇場の前には『NOW STARRING SEBASTIAN BACH』の看板が掛かっている。
 彼の出演日を確認してチケットを購入。
 タイムズスクエアで割引券をもらうと、80ドルのチケットが55ドルになるそうだ。

 この劇場ではプログラムが売られていなかったので SEBASTIAN BACH については詳細不明なんだが、元 SKID ROW というハード・ロック(へヴィ・メタル?)バンドのヴォーカルだということだ。

 ちなみに BACH はドイツ語読みでバッハ。
 ヨハン・セバスチャン・バッハは、もちろん有名なドイツの作曲家だ。

   《ジキル&ハイド》 プリマス劇場(PLYMOUTH THEATER)
      2000年8月13日(日)3:00PM

          DR HENRY JEKYLL:SEBASTIAN BACH
   EMMA CAREW(ジキルの婚約者):ANDREA RIVETTE
         LUCY(酒場の女):COLEEN SEXTON

 さて、そのセバスチャン・バックだが、金髪を後ろに縛って、ルックスはセイン・カミュ風。
 声は少しかすれて調子が悪いようだ。
 これはハイド役の声をつぶした歌い方によるのだろう。
 そうだな、セイン・カミュが森進一のような声で歌っていた、という印象であろうか (^_^) 。

 『THIS IS THE MOMENT』まではストーリーの進行が遅く、後半は殺人事件に忙しいミュージカル。
 構成的にはそれほど出来がいいとは思わなかったが、『THIS IS THE MOMENT』 『IN HIS EYES』を始めとする魅力的なナンバーを持っているところがこの作品の強みであろう。

 二人の女性では、令嬢エンマの方が声はいいと思ったが、酒場の女ルーシーの方がやはり儲け役。
 コゼットとエポニーヌの関係であろうか (^_^;。

 カーテンコールは特筆すべきもの。
 セバスチャン・バックはノリノリで現れ、会場に拍手とスタンディングを要求するんだ (@o@) 。
 まるで、モーリーン状態 (^_^;。
 確かにこの人はスターかもしれない。 ちょっとファンになったよ (^_^) 。

 日本公演のジキル役は、ぜったい山口祐一郎さんだな。
 だって、ザンバラ髪(金髪)のジキルって、トート閣下そっくりだろ (^_^) 。

 さて、調べるのが好きな僕としては、帰国後スティーブンソンの小説を買って読んでみた。
 驚いたことには、小説にはエンマもルーシーも出てこない (@o@) 。
 ジキル氏は中年で結婚なんかしそうもない人物。
 殺人も一人だけだし、何とか委員会も父親も出てこない。
 ミュージカルでは変身の薬を注射していたが、原作では薬を飲むんだね。

 ということで、原作とミュージカルとは二重人格を除いて全く別のお話だと考えた方がいいようだ。
 
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