ハンガリー国立歌劇場 《蝶々夫人》
2000年10月15日(日)4PM 愛知芸術劇場大ホール

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 『松本美和子 & アンナ・クオ・コンサート』終了後、名古屋祭りの英傑行列で賑わう街には見向きもせず、愛知芸術劇場大ホールに向かいました。

      ハンガリー国立歌劇場《蝶々夫人》
  2000年10月15日(日)4PM 愛知芸術劇場大ホール

     演出:ケレニー・ガーボル  指揮:だれ (^_^ゞ?
         蝶々さん:イロナ・トコディ
       ピンカートン:グラーシュ・デーネシュ
          スズキ:シャーンタ・ヨラーン
       シャープレス:ブシャ・タマーシュ

 貼り出されたキャスト表を見て、嬉しい驚きは蝶々さんがトコディだったこと。
 チラシでは知らない名前だったから。

 でも、せっかくのトコディも、アンナ・クオさんを聴いた直後では、フラストレーションを感じました。
 会場の大小には関係なく、声の持つパワーが違いすぎるんですね。
 『ある晴れた日に』も、先日聴いた浜田理恵さんの方が、ずっと素晴らしかった。

 全体にキャストの声量は小さいと思いました。
 指揮者不明の (^_^ゞ オーケストラも、先日の『浜田理恵コンサート』の西本智実さんの方が、ずっとダイナミックなものでした。

 ということで、演奏には不満を感じたんですが、それでも楽しめてしまうところがオペラの不思議ですね。
 何より、ハンガリーで上演されている《蝶々夫人》を、そのまま名古屋で観ることが出来るとは、何と幸せなことでしょう (^_^) 。

 舞台は、後ろと横の壁になる部分が大きな障子。
 中央には、抽象的な蝶々さんの家と庭があります。
 この舞台装置は、全幕変わりなし。

 面白かったのが、和洋折衷の衣装。
 ワイシャツ・ズボン姿のピンカートン、《ローエングリン》のエルザ風の蝶々さん、写楽の浮世絵風の女性たち(ちょっと不気味)。
 でも、誰よりもインパクトがあったのはボンゾの二人の家来。
 これが《トゥーランドット》の首切り役人なんだな (^_^;。

 第二幕では、カラフ風のヤマドリさんに意表を突かれました。
 ピンカートンよりスマートでハンサム (^_^) 。
 こんな素敵なヤマドリさんの求婚を拒否するほど、蝶々さんはピンカートンを愛していたんですね。
 しかし、数あるオペラのヒロインの中で、これほど愚かな人も少ないのでは?
 イライラしちゃう (^_^;。

 ラストシーンで、ピンカートンが『蝶々さん!』と叫びながら現れて、彼女を抱き上げたのには驚きましたが、ボンゾと首切り役人まで一緒に出てきたのには、もっと驚きました。

 こういう思いもかけない驚きがあるから、オペラ(とミュージカル)観劇は止められません (^_^) 。

 終演後(午後7時頃)、セントラルパークに人だかりがしているなとは思ったんですが、《CATS・ミニコンサート》だったとは翌日の朝刊で気が付きました。

 また、この日はミヤコ蝶々さんのお通夜だったんですね。
          
 
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