名古屋オペラ協会公演 《祝い歌が流れる夜に》 2000年10月29日(日)6:00PM 愛知芸術劇場大ホール |
このオペラは97年に神戸オペラ協会の上演を観たことがあります。 以下のレポートには、その時のRも引用させていただきます。 今回はダブルキャストで、夜の部を観ました。 名古屋オペラ協会公演 《祝い歌が流れる夜に》 2000年10月29日(日)6:00PM 愛知芸術劇場大ホール 台本・作曲:原 嘉壽子 原 作:菊村 到 指 揮:古谷 誠一 演 出:直井 研二 演 奏:セントラル愛知交響楽団 しま(元女中):千田 恭子 金沢公一郎 :川口 豊 その妻・艶子:河合 玲子 長男・謙一 :滝沢 博 その妻・雅江:竹内 久恵 長女・みどり :吉田 友紀 婚約者・義男:鏑木 勇樹 しまの息子・博:駒田 敏章 指揮の古谷さんは名古屋芸術大学教授。 演出の直井さんは全国でオペラの演出をしている人のようだ。 舞台転換は紗幕を使ったもので、常識的。 舞台装置はちょっと安っぽいか。 時は昭和50年頃。 場所は関西の高級住宅街。 当主の大実業家・公一郎の娘・みどりと青年実業家・義男の結納が済んで、祝宴となる。 公一郎(当主)の後妻・艶子は芸者上がり。 公一郎の息子・謙一はできが悪いので、子会社に左遷された。 謙一の妻・雅江は元看護婦で、先妻の最後を看取った。 そこに現れたのが、みどり(公一郎の娘)の子守をしていた元女中のしま。 彼女は邸宅に招き上げられ、みどりの依頼で、インドネシアの子守歌を歌う。 場面は変わり、南方のある島の洞窟が現れる。 アメリカ軍に追いつめられ、軍人と民間人が一緒に入った洞窟には、赤ん坊を抱いた母親と7〜8才の女の子がいる。 軍人は泣く赤ん坊の口をふさぐように命令し、赤ん坊は死んでしまう。 ここで第1幕がおしまい。 面白いかな (^_^;? さて、第2幕では、驚くべき事実が次々と明らかになる。 しまは謙一(公一郎の息子)との間に子どもが出来、公一郎の命令で屋敷を去ったのだ。 謙一から二人の間の子どもはどうしたと聞かれて、しまは『博は死にました』と答える。 場面が変わって、みどり(公一郎の娘)の部屋に男(博)が押し入る。 みどりはこの男をボーフレンド・博として、家族に紹介する。 公一郎(当主)は博を蔵座敷に誘い、事情を問いつめる。 そこに現れた義男(みどりの婚約者)は博を銀行強盗だとして、殴打し縄で縛る。 しかし、みどりは博を逃がしてしまう。 博は謙一(公一郎の息子)としま(元女中)との間に産まれた子供だったのだ。 彼はブラジルに渡る前に、父親の顔を見に来たのだ。 この事情を知った雅江(謙一の妻)は取り乱し、しまと博をこの家に迎え、子供がいない自分が出て行くと言い、公一郎の先妻が自殺だったのだと暴露した。 しらばくれる艶子(公一郎の後妻)に対し、雅恵は証拠の遺書を取り出す。 この辺りの女同士の戦いは怖ろしいばかりで (^_^;、聞きとりにくい日本語に対して、聞き耳を立てずにはいられない (^_^;。 簡略化したけれど、実際はもっともっと複雑な話なんだ。 はじめてこの事実を知った公一郎は激怒し、皆を家から追いだし、ここに金沢家は崩壊してしまう。 公一郎はしまに対し、なぜ謙一の子どもを生んだのか尋ねる。 と、ここでますます驚くべき事実が明らかになる。 しまは南の国の洞窟で(1幕最後を思い出して下さい)軍人だった公一郎の命令で赤ん坊を死なせてしまった母親の娘だったのだ! 彼女は復讐のため金沢家に住み込み、公一郎の息子・謙一の子どもを生んだのだ (@_@)!! 完全に打ちのめされる公一郎。 そこに『銀行強盗が射殺された!』との知らせが届き、しまは放心して倒れる。 これでおしまいです。 感想としまして、オペラを楽しんだというより、ストーリーが面白かったというところでしょうか。 でも、上演してくれてありがとう (^_^) 。 |