びわ湖ホール プロデュースオペラ
《ジャンヌ・ダルク》(日本初演)
2000年11月25日(土)2:00PM

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 本日は 《ジャンヌ・ダルク》(びわ湖ホール)と 《トゥーランドット》(愛知芸術劇場大ホール)の梯子をして参りました。
 まずは 《ジャンヌ・ダルク》 の報告から。
 3階席は半分くらいの入り。

       びわ湖ホール/プロデュースオペラ
       《ジャンヌ・ダルク》(日本初演)
      2000年11月25日(土)2:00PM

       指揮:若杉 弘  演出:鈴木啓介

      カルロ7世(フランス王):福井 敬
  ジャコモ(ドムレミイの羊飼い):直野 資
      ジャンヌ(ジャコモの娘):浜田理恵
     デリル(国王付きの士官):小貫岩夫
     タルボ(英国軍の司令官):長谷川顯

     合 唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル
          東京オペラシンガーズ
     管弦楽:京都市交響楽団

 シラー原作、ヴェルディ作曲のオペラシリーズの通例として、この作品のストーリーは支離滅裂なものであった。
 シラーの『オルレアンの少女』を台本のソレーラが勝手に改変したというから、彼の責任かもしれない。

 ジャンヌの父親ジャコモは羊飼いだそうだが、偉そうにあちこちに出没して、ジャンヌや国王の邪魔ばかりしている。
 何で娘の邪魔をする必要があるの?

 ジャンヌは戦いもせず、やたら『私は罪深い女です』とか反省ばかりしているし、どうも気持ちが盛り上がってこない。

 しかし、ストーリーに目をつむれば、これはなかなかの上演であったと思う。
 まず、主役3人が良い。
 福井さんは音程が不安定な印象も持ったが、張りのある声。
 直野さんと浜田さんは、訳の分からぬキャラクターを誠実に演じていたと思う。
 役作りが難しかったであろうと、同情しました。

 若杉さんには、珍しい作品の日本初演を感謝したい。
 鈴木さんの演出は重厚な装置(イタロ・グラッシ)を使った、オーストドックスなもの。
 奥行きのあるびわ湖ホールの舞台は、なかなかの見物。

 合唱は男声合唱(東京オペラシンガーズ)が凄まじい迫力。
 女声合唱(びわ湖ホール声楽アンサンブル+α )は完全に力負け。

 4:40PM、終演後すぐに劇場を飛び出し、タクシーで大津駅へ。
 しかし、タッチの差で汽車の乗り継ぎが上手くいかず、結局 《トゥーランドット》の開演時間(6:00PM)には遅れてしまいました。
 《ジャンヌ・ダルク》 が5分早く終わってくれれば、『のぞみ』で 《トゥーランドット》 に間に合ったはずなんですが (^_^;。
 
 
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