ソフィア歌劇場 《トゥーランドット》
2000年12月6日(水)6:30PM
大阪フェスティヴァルホール

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 アンナ・クオさんのリューを追っかけて、大阪まで行って来ました。

 17時45分、大阪フェスティヴァルホールの当日券売り場には、20人くらいの列が出来ておりました。
 どうも当日券がないらしい。
 僕は2週間前に電話で予約したので大丈夫でしたが、買えなかった人は立ち見券売り場に並び直していました。
 これが7500円 (@o@) 。
 ウィーンなら2〜300円くらいでしょう?

 たまたま一緒に並んだ男性(ヴァントのコンサートに行ったとか ← 羨ましい)によれば、一週間前にはテレビCMが大量に流されていたそうです。

 ソフィア歌劇場 《トゥーランドット》(プッチーニ作曲)
   2000年12月6日(水)6:30PM
      大阪フェスティヴァルホール

     指揮:ジョルジョ・プロイエッティ
     演出:プラーメン・カルターロフ

   トゥーランドット:ゲーナ・ディミトローヴァ
        カラフ:ボイコ・ツヴェターノフ
        リュー:アンナ・クオ

 この劇場に入るのは、カルロス・クライバーの《ラ・ボエーム》(1981年)以来だから、約20年ぶり。
 懐かしいというか、忘れてしまったというか (^_^;。

 ロビーの案内係りが大声で叫んでいて、大阪らしい活気が感じられます (^_^) 。
 劇場内は暑かった。
 緞帳に書かれた『そごう』の字が、世の栄枯盛衰を感じさせます。

 客席は2700という巨大ホールですが、どの席からも指揮者が見える。
 指揮のプロイエッティはちょっとヴィジュアル系だから (^_^) 。
 しかし、改めて指揮者の見えない愛知芸術劇場に対する怒りを感じます。
 ずーっと、あの状態が続くのかと思うと‥‥。

 フェスティヴァルホールはヨーロッパの劇場のように、左右に同じ番号の席があるので間違える人が多かった。
 って、僕もなんですが (^_^ゞ。

 舞台は横長で、巨大な会場と相まって、ザルツブルグ音楽祭の大ホールを思い出させます。
 例によって一度だけ入っただけで、ほとんど忘れてしまったんですが (^_^;。
 横長舞台の一番端に字幕が置かれているので、舞台と字幕の両方を見るのは大変です。

 開演後に、場内係りに案内されて、入ってくる人が多かったですね。
 僕はこういうやり方に好意的ですよ (^_^) 。
 彼らもチケット代を払っているんだから。
 途中入場させてよ > 愛知芸術劇場

 さて、名古屋公演では『実力が発揮できていない』という不満を感じたアンナ・クオさんですが、今日は素晴らしかった。
 僕は彼女の豊かな響きのある声を聴くとビビビと来ちゃうんですよ (^_^) 。

 第一幕のアリアも盛大な拍手を受けていたんですが、第三幕『リューの死』では、演奏が続いているのに、会場から盛大な拍手・歓声が沸き上がりました (^_^) 。
 僕は名古屋公演では泣けなかったけれど、今日は泣かせていただきました。
 周りにも、目頭を押さえる人や鼻をすすり上げる人が多かった。

 名古屋公演では、拷問を受ける部分も役人がちょっと肩に触る程度だったんですが、今日は床に顔を押しつけられていました。
 これくらいやっていただくと、リューの健気さがますます心を打ちます。
 彼女の表現も数日で目を見張る進歩を遂げていると思うし、周りの演技も良くなっています。

 トゥーランドットのディミトローヴァを見るのは、スカラ座引っ越し公演の《トゥーランドット》(1988年)以来。
 あの頃から『おばさん』だったという印象があるので、今何歳になっているのでしょう?

 クオさんに較べると声の響きは乏しいけれど、さすが、かつての『世界のトゥーランドット』です。
 名古屋公演のベルチェヴァとは存在感がちがいます。
 スカラ座の時は『怖いトゥーランドット』だったんですが、スマートになったのでしょうか、舞台姿は今回の方が美しかったですね (^_^) 。

 カラフのツヴェターノフは、本日も絶好調。
 『だれも寝てはならぬ』では盛大な拍手を受けていました。
 名古屋公演では、拍手を受けるためにオケを止めたんですが、本日は音楽はそのまま続けられました。
 この方が良いですね 。

 これだけの舞台を見せていただけば、大阪まで遠征して、同じオペラを二度観た甲斐もあるというものです (^_^) 。
 
 
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