オペらくご 和菓子屋騒動記 《こしあん取って!》
2001年3月31日(土)3:00PM コスモスシアター(貝塚市)

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 名古屋発1時53分の新幹線に乗り、地下鉄御堂筋線 → 南海本線 → 貝塚駅前からタクシーと乗り継いで、指揮者登場の場面に丁度間に合いました (^_^) 。
 貝塚といえば知っているのは東京オリンピック当時の日紡貝塚くらいなんですが、市役所(会場の前)の市民憲章(?)に『部落差別を無くします』と書かれていたのには、ちょっとショックを受けました。

       オペらくご 和菓子屋騒動記《こしあん取って!》
        〜モーツァルト「コシ・ファン・トゥッテ」より〜

          2001年3月31日(土)3:00PM
          コスモスシアター中ホール(貝塚市)

   脚本/構成:響敏也  演出:豊田千晶  噺家:桂小米朝
       指揮:牧村邦彦  演奏:甘党室内管弦楽団

      天井門人 (旦さん・あまいもんど) :橘 茂
      久里英馬 (和菓子職人・くりえいま):萬田一樹
      比良安人 (和菓子職人・ひらあんど):柏原保典
      天井しおり(姉いとはん)       :片山弘子
      天井うらら(こいさん)         :並河寿美
      出島ひな (おなごし・女御衆)   :坂口茉理

 落語とオペラの世紀の融合『オペらくご』。
 桂小米朝さんの噺に合わせて、舞台ではオペラが演じられるわけです。

 今回の作品のそもそもの発想が、モーツアルトの《コシ・ファン・トゥッテ》をもじった題名の《こしあん取って!》であることは疑いのないところです。
 ということで、ところは大阪の和菓子の老舗『与呂司庵』、時は昭和初年。

 職人二人と姉妹はお互いに憎からず思っている様子。
 で、旦さんはこの二組のカップルの愛情を確認するため、職人二人を東京に修行に出して東京から代わりの二人が来たことにして‥‥以下略。
 勝った方の職人に一子相伝の秘術を尽くした幻のこしあん『浪速ごころ』を教えて店を任せたい、というストーリーです。

 正直な話、この設定が分かりにくい。
 二組の恋人達は永遠の愛を誓う深い愛情で結ばれていなければ、それぞれの恋人を裏切ることになってしまう第二幕が面白くないでしょう。

 《コシ・ファン・トゥッテ》は女性の貞操を試す賭けから、男性が変装して互いの恋人を誘惑することになり、そうしたら女性が陥落してしまうというオペラで、『いくら永遠の愛を誓っても、すぐ浮気をしてしまう 』という女性の本質を鋭く突いているわけですからね (^_^;。

 また比良安人は少し抜けているというか、藤山寛美タイプ。
 これで二人の女性に愛されるというのは無理があるでしょう。

 メインのストーリーが納得できないものですから、部分部分のギャグを楽しむことになって、それはそれで楽しかったですよ (^_^) 。
 最後の『こしあん取って!』の六重唱は盛り上がりました。
 
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