プラハ国立歌劇場来日公演 《アイーダ》
 2001年11月5日(日)5PM 愛知芸術劇場大ホール

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◇アイーダ(プラハ歌劇場 11/5)

 ヴェルディの代表作《アイーダ》ですが、本格的な上演を見るのは初めてです。
 かつて東京ドームの上演(象や大蛇が出てくる)をセカンドベースあたりで見ただけ。
 初めて東京ドームに入るのが楽しみでした (^_^;。

 ディズニー・ミュージカル《アイーダ》はNYで観ました (^_^) 。
 日本のオペラファンには多いと思うけれど、僕がこのオペラを初めて見たのは『NHK イタリア歌劇団』のTV放映。
 シミオナートの憎々しいアムネリスは今も記憶に残っています。
 それだけにミュージカルで見た、ちょっとお茶目なアムネリスには意表をつかれました。

 自分が愛されていないことを知りながら、婚礼の衣装に着替える『I KNOW THE TRUTH』というナンバーは泣けました。
 それ以来、このオペラを見る目が変わり、ちょっとアムネリスのファンになりました (^_^) 。

    プラハ国立歌劇場来日公演 《アイーダ》
 2001年11月5日(日)5PM 愛知芸術劇場大ホール
 
  指揮:ジョルジォ・クローチ  演出:ペタル・セレム

    アイーダ:アンダ=ルイゼ・ボグザ
    ラダメス:ホセ・クーラ
   アムネリス:ガリア・イブラギノヴァ
   アモナスロ:ヨハネス・フォン・デュイスブルグ

 チケットはソールドアウト。
 テノールのホセ・クーラがセールスポイントのこの公演ですが、他のキャストもなかなかの歌唱を聴かせてくれて、音楽的に充実した舞台でした。
 それぞれの歌手の対立が火花を散らす、という印象。
 これにはヴェルディ嫌いの僕でも、大いに満足しました。

 どうしても『凱旋の場』が期待されるこのオペラですが、簡素で抽象的な舞台には100人近い人々が登場していました。
 アイーダトランペットは左右に3本ずつあったのでしょうか(座席の関係で右側見えず)。
 チェコの歌劇場に豪華な装置を求める気持ちはありませんでしたが、それにしてもコーラスがいかにも非力。
 前日《アッティラ》の東京オペラシンガーズが歌ってくれれば、もっと印象も違ったでしょう。

 しかし、数あるオペラの主人公の中でも、ラダメスほど気の毒な人は少ないでしょう。
 もともと将軍と奴隷が愛し合っている、という設定自体に無理があるんですが、それでも「王女アムネリスと結婚してエジプトの支配者となるか、アイーダを選んで生き埋めになるか」とは、何という究極の選択でありましょうか 。
 僕なら、差し当たりアムネリスと結婚しておきますね (^_^;。    
 
 
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