スティーブン・ソンドハイム 《太平洋序曲》
2002年10月20日(日)1PM 新国立劇場 小劇場

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 《太平洋序曲》は1976年にブロードウェイのウィンターガーデン劇場で初演されましたが、成功作とは言えなかったようです。
 僕はソンドハイムが苦手。
 2000年の日本初演のときは「苦手なソンドハイムの作品を苦手な宮本亜門が演出する」というとで行かなかったんですが、ミュージカルフォーラムでその年のベストワンになったのには驚き、再演のときには必ず見ようと心に誓っておりました。
 本年7月9日〜13日のNY公演、9月3日〜8日のワシントンDC公演は大成功を納めたそうです。
 
      スティーブン・ソンドハイム《太平洋序曲》
       2002年10月20日(日)1PM
           新国立劇場 小劇場

 新国立劇場の小劇場に入るのは初めてです。
 座席は400くらいでしょうか。
 今回は真ん中に花道を作って、350席くらい。
 椅子は固かったです (^_^;。

 ソンドハイムの作品自体は、やはり気に入りませんんでいた。
 音楽が難しくて、しかも少ない。
 歌唱・オケは難しいナンバーをよくこなしていたのではないでしょうか。
 指揮の西野さんは愛知県立芸大出身で、我がオケを振ってもらったことがあります。

 ストーリーでは、第二幕がよく分かりませんでいた。
 歴史のお勉強でしょうか、《李香蘭》のように?
 特に最後は取って付けたようで、後味が悪いです。
 「老中の阿部が天皇の命令で13代将軍になる」というのは日本人では出てこない発想で、新鮮でした (^_^) 。

 能舞台のような舞台を抽象的に使った演出は、アイディアにあふれたものでした。
「才気走った」という印象を持った部分もありましたが、アメリカで高い評価を得たというのも分かります。

 終演後、同じ建物にあるオペラ劇場に移動し、《ルチア》を第二幕から観劇しました。
 ドニゼッティの音楽は美しいし、椅子は柔らかいし、こちらの演目の方が快適でしたね (^_^;。