プッチーニ作曲《ラ・ボエーム》 ソフィア国立歌劇場来日公演
2002年11月24日(日)6:00PM パルテノン多摩

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◇ ソフィア国立歌劇場来日公演 《ラ・ボエーム》(多摩・11/24)

 僕が松本美和子さん(ソプラノ)のお嬢さんであるアンナ・クオさんの日本デビューを聴いたのは、1999年の名古屋音楽祭オープニンブ・ガラコンサートでした。
 彼女は20歳だったでしょうか。
 そして、その美しく豊かな声に魅せられ、「彼女は世界最高のソプラノだ」と信じて、追っかけを(少々 (^_^;)しています。

 プッチーニの代表作《ラ・ボエーム》は、パリの屋根裏に住む若者たちの美しく哀しい青春(貧乏な青春っていいでしょう?)を題材にしたオペラで、僕は学生時代から大好きなんです。
 大好きなアンナ・クオさんが、大好きな《ラ・ボエーム》のミミを歌うのなら聴きに行かないわけには行きません。

 主催のジャパン・アーツに問い合わせたところ、クオさんの出番は11月24日(日・多摩)、12月10日(火・金沢)、12月12日(木・香川)なんだそうです。
 行くのなら日曜のパルテノン多摩しかありません。

 しかしよくよく聞けば、開演時間が午後6時 (@o@) 。
 終演時間には新幹線はなく、名古屋まで夜行高速バスで帰ることになります。
 翌日は仕事があるし、歳も歳だし、悩みましたが、やはりファンは弱い (^_^ゞ。

 多摩地区は初めてなので、この機会に昭和天皇武蔵野稜を訪れました。
 僕はお墓好きだから (^_^) 。

 中央線高尾駅は高尾山薬王院の表玄関にあたり、ホームに天狗の顔の大きな石像が建っていました。
 駅前からタクシーに乗り、多摩御陵(その中に武蔵野稜がある)に向かいます。

 多摩御陵に至る甲州街道のいちょう並木は、昭和2年(1927年)2月に大正天皇・多摩御陵が造営されたのを記念して植樹されたものだそうです。
 折りしも「いちょう祭り」が開かれており、小雨の中でも多い人出に驚きました。

 車が入れるのは多摩御陵入口の駐車場まで。
 時間がないので、駐車場からのお参りとさせていただきましたが、昭和天皇・武蔵野陵、香淳皇后・武蔵野東陵、大正天皇・多摩陵、貞明皇后・多摩東陵が並んでいるそうです。

 高尾駅に戻り、京王線でめじろ台経由、高幡不動で多摩モノレールに乗り換え、多摩センターに着いたのは5時前。
 すっかり暗くなったパルテノン大通りはクリスマスのイルミネーションで、もはや年末ムードです。

 パルテノン多摩のロビーには割引チケット配布(eプラス?)らしい列が並び、ちょっとイヤな感じです。
 割引チケットで集めても、観客の入りは7割くらいでしょうか。

  プッチーニ作曲《ラ・ボエーム》 ソフィア国立歌劇場来日公演
   2002年11月24日(日)6:00PM パルテノン多摩

    指揮:ゲオルギ・ノテフ  演出:ボイコ・ボグダノフ

       ロドルフォ(詩人):イヴァン・モミロフ
      マルチェッロ(画家):アレクサンダル・クルネフ
      ショナール(音楽家):エミル・ウグリノフ
      コッリーネ(哲学者):スヴェトザール・ランゲロフ
         ミミ(お針子):アンナ・クオ
       ムゼッタ(女店員):ヴェセリーナ・ヴァシレヴァ

 お目当てのクオさんは、第一幕は(クオさんにしては)意外にも声が出ていなし、演技もぎこちない。
 しかし、第三幕は美しい歌声をたっぷり聞かせてくれました。
 このレベルで第一幕の「私の名はミミ」を聴きたかったです。
 でも、僕の判断が正しいかどうかは自信がありません。
 ファンですから (^_^ゞ。

 舞台装置は間口を小さくした、全くオーストドックスなもの。
 若者たちにコミカルな演技を付けているのが特徴でしょうか?
 キャストはそれなりだったのではないでしょうか。
 ムゼッタが少し落ちる感じかな?
 ノテフの指揮はスピード感のある生き生きとしたもので、気に入りました。