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◇ タンクレディ・びわ湖ホール(6/1)

 2時過ぎに大津駅に着いたところ、駅前にはタクシー待ちの長い列が出来ていました (@o@) 。
 路線バスは2時35分発しかなく、シャトルバスを出していただきたいところです。
 びわ湖ホールはロビーから琵琶湖を目の前に望む、世界で一番美しいオペラハウスだと僕は思っています。
 本日は曇り空でしたが、それでも波立つ琵琶湖は雄大で美しかったですね。

     ジョゼッペ・ヴェルディ歌劇場 トリエステオペラ
        ロッシーニ作曲《タンクレディ》

    2003年6月1日(日)15:00開演 びわ湖ホール

         指揮:パオロ・アッリヴァベーニ
   演出・美術・衣装:マッシモ・ガスパロン

     タンクレディ:ダニエラ・バルチェッローナ
     アルジーリオ:チャールズ・ワークマン
     アメナイーデ:アニック・マッシス
   オルバッツァーノ:ニコラ・ウリヴィエーリ
     ロッジェーロ:ダニエラ・ピーニ
       イザウラ:ソニア・ザラメッラ

  管弦楽:ジョゼッペ・ヴェルディ歌劇場管弦楽団
   合唱:ジョゼッペ・ヴェルディ歌劇場合唱団

 僕はロッシーニのオペラは《セヴィリアの理髪師》しか見たことがありません。
 日本初演の《タンクレディ》を見るのは、もちろん初めてなんですが、最近は予習するのも面倒になって、ぶっつけ本番の観劇です。
 最初は舞台上の人物が誰だか分からなくて、困りました。
 《タンクレディ》はロッシーニ21歳の時に作曲されました。
 《セヴィリアの理髪師》は24歳の作品です。

 ビザンツ帝国とサラセン帝国の時代、1000年ころのシチリア島シラクサ。
 実力者の一人アルジーリオはオルバッツァーノとの和解のため、娘のアメナイーデを彼と結婚させようとする。
 しかし彼女には恋人タンクレディがいた。
 なんだか、昨日の演目《ランメルムーアのルチア》みたいなお話ですね。
 アメナイーデがタンクレディに出した手紙が誤解を生み、彼女は裏切り者として処刑されることになる。
 そこへ彼女のために戦う騎士として現れたのがタンクレディ。
 彼はオルバッツァーノを打ち負かす。
 ということで、《ローエングリン》のようなお話になってきました。
 ここからが長くて、自分の無実を訴えるアメナイーデと、それを信じないタンクレディの歌が何度も繰り返されて、まあ、タンクレディも男らしくないやつだと、いささか疲れました。

 ストーリーはさておき、ロッシーニの音楽は生き生きとして魅力的なもの。
 話題のズボン役バルチェッローナを始めとするキャストは、コロコロ動く難しそうな音楽を歌い上げ、なかなかの出来かと思いました。
 装置は大規模なもので、具象的な部分も抽象的な部分もありました。
 演出は常識的なもので、まあ可もなし不可もなし。
 オーケストラは、あまりレベルが高いとは思えませんでした。