プッチーニ《三部作》 『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』 2003年9月7日(日)2時開演 堺市民会館大ホール |
◇プッチーニ《三部作》(堺・03/9/7) 僕はプッチーニが大好きなんですが、『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』という《三部作》が、まとめて上演される機会は極めて少ない。 今回、堺シティオペラが《三部作》を上演すると知り、「これが人生最初で最後の機会か」と、堺まで遠征して参りました。 阪神優勝を目前にして阪神グッズがあふれる新大阪駅から地下鉄で難波駅へ。 難波駅から南海高野線で「東堺駅」まで、名古屋駅からざっと2時間でしょうか。 この日の堺はとっても暑かったです。 まずは、堺市役所の21階展望ロビーに登ってみました。 足元には仁徳天皇陵。東には二上山、葛城山、金剛山。 北には生駒山から神戸の六甲山まで、360度の展望を満喫いたしました。 これで入場無料とは嬉しいことです (^_^) 。
会場の堺市民会館までは徒歩10分。 入口には提灯が並んで、大須オペラ風です。
ロビーで驚いたのは、この日(9/7)の舞台写真まで、掲示されていたこと。 手回しの良いことです。
プッチーニ《三部作》『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』 2003年9月7日(日)2時開演 堺市民会館大ホール 指 揮:アリル・レンメライト 演 出:岩田 達宗(いわたたつじ) 合 唱:堺シティオペラ合唱団 オーケストラ:オペラハウス管弦楽団 『外套』 ミケーレ:井原 秀人 ジョルジェッタ:並河 寿美 『修道女アンジェリカ』 アンジェリカ:高谷 みのり 公爵夫人:片桐 仁美 『ジャンニ・スキッキ』 ジャンニ・スキッキ:ジーン・ロナルド・ラフォン ラウレッタ:佐藤 路子 この公演は地方オペラというレベルをはるかに超えた、本格的な公演でした。 舞台は簡素ながら、三幕とも別の装置で、手抜きはありません。 初めて見る岩田さんの演出は照明を巧みに使った、奇をてらわないもので、高く評価したいと思います。 指揮者は二階席からは全く見えず、残念なことでした。 作品としては『外套』が気に入りました。 伝馬船の中年船長ミケーレは若い妻ジョルジェッタに裏切られ、浮気相手のルイージを絞め殺し、外套に隠した死体を妻に押しつける。 レオン・カヴァルロの《道化師》と同じような設定なんですが、プッチーニらしい美しい旋律とヴェリズモ風の迫力ある場面との対比が良くできていたでしょうか。 『修道女アンジェリカ』は、7年前に不義の子を産んだために修道院に入れられたアンジェリカが、伯母である伯爵夫人からその子が死んだことを聞かされ自殺するという話で、盛り上がりに乏しい印象。 『ジャンニ・スキッキ』は《三部作》では一番有名で、何回か見たことがあります。 1299年のフィレンツェ。 ジャンニ・スキッキは大金持ちブォーゾの遺産相続問題につけ込み、その遺産を横取りしてしまうが、それも可愛い娘ラウレッタのため。 ラウレッタの有名なアリア「私の愛しいお父さん」以外の部分は、芝居を見ているようで、音楽的にはちょっと退屈。 スキッキ役では、以前にタッデイを見ているものだから、ラフォンには歌も演技も、要求が厳しくなります。 |