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◇《ラ・ジョコンダ》(首都オペラ・9/14)

 劇中音楽「時の踊り」だけが有名なポンキエリのオペラ《ジョコンダ》は、なかなか上演の機会がありません。
 今回「首都オペラ」の公演が神奈川県民ホールであり、横浜まで遠征してきました。
 《ジョコンダ》は2000年にソフィア歌劇場の来日公演がありましたが、僕がこのオペラを見るのは初めて。
 地方オペラのこのような演目に対する積極的な取り組みは、高く評価したいと思います。

 石川町駅から劇場までは中華街が通り道。
 当然、観光&昼食です。
 関帝廟ではいろいろお祈りしました。

御存知・中華街 関帝廟


 神奈川県民ホールにはベルリンドイツオペラの《ニーベルングの指環》第一チクルスを見に通ったことがあります。
 もう何年前のことでしょうか‥‥。

神奈川県民ホール 2階ロビーから


       首都オペラ第12回公演
 オミルカーレ・ポンキエリ 《ラ・ジョコンダ》全4幕
    2003年9月14日(日)14:00開演
    神奈川県立神奈川県民ホール(大ホール)

     総監督: 永田優美子
     指 揮: 阪 哲朗
     演 出: 高瀬 久男(文学座)
     管弦楽: 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
     合 唱:首都オペラ合唱団
     慶応義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団OB有志

    ジョコンダ(ヴェネツィアの歌姫):山下裕紀子
      エンツォ(ジェノヴァの貴族):土師 雅人
            バルナバ(密偵):秋本 健 
       ラウラ(アルヴィーゼの妻):奥野真理子
        アルヴィーゼ(司法長官):小田桐貴樹

 ジョコンダはエンツォを愛しているが、エンツォはラウラを愛していて、ラウラはエンツォを愛していて、ジョコンダの母親(盲目)の命の恩人。
 バルナバはジョコンダに横恋慕していて、アルヴィーゼは妻に服毒自殺を迫る。
 ストーリーは複雑と言うより支離滅裂で、とても登場人物に感情移入できません。
 ポンキエリの音楽は悪くないと思うのですが、これでは上演の機会が少ないのも、やむを得ないでしょうか。

 阪さんの指揮は生き生きとした音楽を創り出して、良かったですね。
 日本では若くて優秀なオペラ指揮者が続々と育っているようで、将来が楽しみなことです。
 高瀬さんの演出は感心しませんでした。
 全幕通して抽象的な舞台装置は同じ。
 休憩時間にプログラムで知ったのですが、第一幕はヴェネツィア市街、第二幕はエンツォの船の上。
 とてもそうは見えず、先週の堺シティオペラの行き届いた舞台とは差があるようです。
 また、合唱団のぎこちない動きは、気の毒で見るに耐えない。
 演出家は、特にアマチュアを相手にするときは、一人一人に細かい指導をしてあげるべきでしょう。

 終演後、桜木町にある「にぎわい座」を見てきました。
 大須オペラが《ユートピア国株式会社》の引っ越し公演をした劇場ですが、普段は落語の公演が多いようです。
 「みなとみらい21」に近い桜木町駅は、たいへん賑わっていました。

にぎわい座・暗くてブレてしまいました みなとみらい21・こちらは芸術写真?

 今回の写真は、DOCOMOの携帯P505iで撮ってみましたが、まあまあでしょうか
 カメラを持たなくて良いので、助かります。