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◇ NHK交響楽団定期演奏会(11/10)

 広上淳一さんが名フィルの副指揮者だった頃、我がオケの小さいコンサートの指揮をお願いしたことがあります。
 僕は帰り道が同じ方向だったので、ファミリーレストランで夕食を御一緒(おごった (^_^) )しながら、いろいろとお話をする機会がありました。
 「何時まで指揮者をしていられるか。来年クビになれば教師になるしかない」など、将来についての不安を語っておられたのが印象的でした。
 当時の広上さんは楽譜に首っ引きで、「本当にプロなの?」と感じたくらいで、これほどの大物になるとは夢にも思いませんでした。

    NHK交響楽団定期演奏会(愛知県芸術劇場シリーズ)
     2003年11月10日(月)6:45PM

           指揮:広上淳一
       ヴァイオリン:ボリス・ベルキン
      メゾ・ソプラノ:加納悦子
         テノール:ドナルド・リタカー

      プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
         マーラー:交響曲《大地の歌》

 仕事の都合で、マーラーだけ聴きました。
 最初は厭世的な《大地の歌》にしては明るすぎるのではないか? と聴いていたのですが、第六楽章「告別」には、加納悦子さんの絶唱とも相俟って、圧倒的な感銘を受けました。
 加納さんの名前は初めて見ましたが、東京芸大を卒業してケルン歌劇場で活動しておられる方だそうです。
 最後の「ewig(永遠に)」を繰り返す有名な部分には、「いま自分はとんでもない音楽を聴いているのだ」という認識を持ちながら聴いていました。

 僕は作曲家ゆかりの地を訪れる旅をしておりまして、マーラーの別荘では
アッター湖のシュタインバッハ
 http://homepage2.nifty.com/mnakash/1993natu/10steinbach.htm
ヴェルター湖のマイヤーニッヒ
 http://homepage2.nifty.com/mnakash/sonota/maiernigg.htm
を訪れています。

 数年のうちに、残されたトブラッハ(大地の歌が作曲された別荘)を訪れなくては、と考えています。