03年大須師走歌舞伎のお知らせ

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 ◇大須師走歌舞伎のお知らせ

 吉例 大須師走歌舞伎(スーパー一座公演)
 作:福森久助・河竹黙阿弥  台本・演出:岩田信市 

  二人吉三恋半鐘(ににんきちざこいのはんしょう)
   八百屋お七吉三  湯島のおかん吉三

 平成15(2003)年12月5日(金)〜12月23日(火) 大須演芸場
 前売り:3800円  当日:4000円

《チラシ解説の要約》

 時は江戸の初期。恋人吉三郎に会いたい一心で放火して、火あぶりの刑になった十六歳の少女「八百屋お七」の物語。
 その恋一筋の物語は多くの人々に愛され、さっそく舞台で上演され、台本は様々なバリエーションを生み、ついには幕末の黙阿弥によりお七に化けた女装の盗賊「お嬢吉三」とされてしまいます。
 純愛の吉三、悪人の吉三、これが「二人吉三」という題名のゆえんであり、有名な「三人吉三」の間違いではありません。

《ロック歌舞伎通信より》

 今回はチラシにも書いた通り、いろいろなお七物語を集大成した作品です。
 八百屋お七の実話は江戸初期の天和三年(1683年)のこと。
 そのショッキングな恋物語は全国に広がり、三年後には西鶴の「好色五人女」に書かれて定着。
 今回の作者は二人になっていますが、芯になっているのは明治二年(1869年)初演の黙阿弥「吉様参由縁音信(きちさままいるゆかりのおとずれ)」。
 幕末退廃美の極みといわれ、若衆を切り刻み、女中を木に吊す、血生臭いこってり味。

 哀れな吊し責めにあう女中、お杉は柴田しのぶ。
 それを見物しながら酒を飲み交わす小堀の殿と妾お光を水谷直人と稲本奈央。
 割れ竹でお杉を責めさいなむ悪家老と奴は鎌田大資と浅野誠。
 お杉の死体遺棄を引き受ける悪坊主、弁秀は原智彦。
 それに一役買う小悪党、湯灌場吉三は間瀬礼章。

 二幕目になると、眼目のお七は吉野貴子。
 その相手役のもう一人の吉三は児見山宗志。
 お七の母親おたけは一幕で殺された柴田しのぶ。
 お七の女中は高木和子。
 本年はとても少人数で、ベテランの野口も杉山も桂も出ませんが、少人数ながら充実したお芝居になるよう、目下稽古に励んでおりますので、ご期待の程よろしくお願い申し上げます。