《RENT》来日公演・大阪フェスティバルホール(04/2/21)

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◇《RENT》来日公演・大阪フェスティバルホール(2/21)

 《RENT》はプッチーニのオペラ《ラ・ボエーム》を現代のニューヨークに移したミュージカルです。
 僕は運良く1996年のブロードウェイ公演開始直後にこの作品を見ることができ、「レントマニア」になってしまいました。
 《ラ・ボエーム》は1896年にトリノで上演されましたから、《RENT》初演はちょうど100年後のことになります。
 「RENT」とは直接的には家賃のことですが、歌詞に「EVERYTHING IS RENT」とあるように、いろいろな意味で使われています。
 大阪フェスティバルホールでは1981年に、カルロス・クライバー指揮の《ラ・ボエーム》を見たことがあり、この巨大劇場で《RENT》を見ることになるとは、これも何かの御縁でしょうか (^_^)?

    ミュージカル《RENT》来日公演
   2004年2月21日(土)6:00PM
      大阪フェスティバルホール

 96年のトニー賞授賞式で、司会のネイサン・レインは《RENT》を「セックスに麻薬に性倒錯、すべてがプッチーニそのもの」と紹介していましたが (^_^;、登場人物のキャラクターは次のように変えられています。

・ ロドルフォ  (詩人) :パンクロッカーのロジャー
・ ミ ミ    (お針子) :クラブダンサーのミミ
・ マルチェルロ(画家) :ビデオアーティストのマーク
・ コルリーネ(哲学者) :ハイテク哲学者のコリンズ
・ ショナール(音楽家) :ストリートドラマーのエンジェル/ゲイ (^_^;
・ ムゼッタ         :ストリートパフォーマーのモーリーン/レスビアン (^_^;

 「LIGHT MY CANDLE」と現れるミミが落とすのは鍵ではなくドラッグですし、彼女の病気はもちろん結核ではなくエイズです。
 迫りくる死の恐怖に怯えながら、彼らは「NO DAY BUT TODAY !」と歌うんですが、作詞・作曲のジョナサン・ラーソンはオフ・ブロードウェイ初日の前日に、腹部大動脈瘤破裂で急死してしました。
 35歳の若さでした。

 しかしハードなロックから美しいバラードまで、彼の残してくれた音楽のなんと素晴らしいことでしょう。
 このミュージカルでは「ムゼッタのワルツ」が大きく取り上げられています。
 今回の来日キャストは必ずしも理想のメンバーとはいえませんが、それなりのレベルで久しぶりの《RENT》を堪能させていただきました。 

 ブロードウェイでは《ムーラン・ルージュ》のバズ・ラーマンが演出したオペラ《ラ・ボエーム》が毎日上演されていましたが、もうクローズしてしまったのでしょうか。
 トニー賞授賞式でちらりと見たんですが、映像化されたシドニーオペラのコンセプトだった思います。

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