二期会《エジプトのヘレナ》(日本初演) (04/2/22)

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◇二期会《エジプトのヘレナ》(日本初演) (2/22)

 2月22日は、二期会の《エジプトのヘレナ》、横浜シティオペラによるG.メノッティ《泥棒とオールドミス》《霊媒》、そして「パティオ池鯉鮒」(ってローカル?)では、シェーンベルグの《月に愚かれたピエロ》と見たい公演が多く、悩ましい日でした。
 メノッティは全曲制覇を目指しているんですが、リヒァルト・シュトラウスも全曲制覇を目指さなくてはね。

   東京二期会オペラ劇場 2004都民芸術フェスティバル参加予定
  R.シュトラウス《エジプトのヘレナ》(日本初演)〈字幕付原語(ドイツ語)上演〉

  指揮:若杉 弘  演出:鈴木 敬介  舞台美術:シュテファニー・エンゲルン
  管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団  合唱:二期会合唱団

   2004年2月22日(日)2:00PM 東京文化会館大ホール

 へレナ  :横山 恵子   メネラス:福井 敬  アイトラ:佐竹 由美
 アルタイル:小川 裕二   ダ=ウド:望月 哲也

 トロイアを滅ぼし、パリスを殺し、妻ヘレナを取り戻したメネラス(アガメムノンの弟)だが、彼は自分を裏切った妻を許すことが出来ない。
 彼らを乗せた船は暴風のため難破し、上陸したエジプトでいろいろあって、彼らは壊れた夫婦関係を修復する。

 これは台本の出来が悪い作品で、薬を飲んだとか飲まなかったとか、何が起こっているのか、理解できない部分が多くて、途中でストーリーを追うのを諦めました。
 これは整理が出来ていない(と思われた)演出にも問題があるのだろうと思います。
 シュトラウスの音楽は《ばらの騎士》 に似た、繊細で豊潤な音楽ですが、ストーリーが理解できない僕にとっては「無意味に美しい」といった印象でした。

 キャストでは何と言っても横山恵子さんが素晴らしかった。
 彼女が歌い始めたときに、突然、舞台が輝き始めました。
 福井さんの声はお疲れのようで、また何をしているのか分からない役柄もあって、お気の毒でした。

 珍しいオペラの日本初演に精力的に取り組んでおられる若杉弘さんには敬服します。
 おかげさまで、なぜこのオペラが上演されないのかが分かりました (^_^ゞ。

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