名古屋芸術大学オペラ公演《こうもり》(04/3/10)

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◇名古屋芸術大学第26回オペラ公演《こうもり》(3/10)

 今年の正月はウィーンで迎え、1月1日にウィーン・フォルクスオパー、2日にウィーン国立歌劇場で《こうもり》を見ました。
 今年3回目の《こうもり》は、名古屋芸術大学の学生公演です。

     2004年3月10日(水)6:00PM
    名古屋芸術大学第26回オペラ公演《こうもり》
 指揮:古谷誠一  演出:小田靖幸  演技指導:天野鎮雄
     名古屋市民会館中ホール  入場料:1000円

 毎回高いレベルのオペラを聴かせてくれる名古屋芸術大学のオペラ公演は楽しみにしているんですが、今回もなかなかの舞台を見せてくれました。
 何より驚いたのは、ちゃんとオペレッタになっていること。
 オペラよりセリフが多いオペレッタは、なかなかアマチュアには難しいだろうと危惧していたんですが、各幕キャストが入れ替わっても、玄人はだしの演技なんですよ。

 あんまり感心したので、休憩時間のロビーで、演技指導の天野鎮雄さんに思い切ってインタビューを敢行しました。
 天野さんは「天ちん(あまちん)」の名で呼ばれる、名古屋の人気俳優。
 奥様は「名古屋嫁取り物語」で植木等の相手役をする山田昌さんです。

僕:学生の演技がちゃんとオペレッタになっているのには驚きました。
  よほど厳しい演技指導をされたのですか?
天:最初は演出を頼まれたけれど、僕はあくまで俳優。
  演出の小田君を推薦して、彼が徹底的に鍛えたんです。
僕:小田さんの名前は初めて聞きましたが、どういう方ですか?
天:今までは演出助手をしていた名古屋の若手で、才能のある人です。

 指揮の古谷さんはいつもながらの素晴らしい指揮で学生オケを引っ張ります。
 音楽の芯が通っていれば、リズムが乱れたって音がひっくり返ったって、そんなことはどうでもいいんです。

 第3幕のフロッシュは名古屋弁丸だしで、「刑務所の中で歌ったらあかんて言っとるだろに」「酔っぱらってまったがや」なんてね。
 そのたびに会場が笑う笑う (^_^)。
 ウィーンの劇場で観客が笑うのもこういうことだったのか、と改めて思い至りました。
 

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