東京のオペラの森 《エレクトラ》 2005年3月13日(日)3:00PM 東京文化会館 |
僕は小澤征爾は苦手だけれど演出のロバート・カーセンの大ファン。 チケット代と交通費には悩みましたが、やはりカーセンの舞台を見逃すことは出来ませんでした。 リヒャルト・シュトラウス《エレクトラ》 2005年3月13日(日)3:00PM 東京文化会館 指揮:小澤征爾 演出:ロバート・カーセン エレクトラ:デボラ・ポラスキ クリテムネストラ:アグネス・バルツァ クリソテミス:クリスティーン・ゴーキー オレスト:フランツ・グルントヘーバー エギスト:クリス・メリット 僕は2001年にミュンヘンでヴェルニケ演出のこのオペラを見たことがあります。 プロセニアムの半分が巨大な板になっていて、それが意味無く廻るという、無駄にお金を使った演出と感じられました。 http://www.nakash.jp/opera/2001ludwig/04elektra.htm しかしカーセンは違います。 舞台にあるのは左右後ろの壁に囲まれた閉塞空間と、土の床だけ。 松本の《イェヌーファ》を思い出させる装置です。 そしてカーセンは照明と演技でこのオペラをまとめ上げていくのです。 こういう費用対効果に無駄がない演出は大好きです (^_^) 。 そしてカーセンの演出にはサプライズがあります。 三方を壁で囲まれているのに、照明が明るくなるとクリテムネストラ(アグネス・バルツァ)が突然ベッドに乗って舞台上にいたり するんですが、不思議です。 もっと驚いたのは舞台中央の穴から引き出されたアガメムノン王の遺体(エリック・ラーヴェス)。 遺体の出現自体は驚かなかったんですが、この遺体が全裸なんですね(@o@)。 舞台に仰向けに置かれるんですが、どう見てもあれはペ○スでしょう?。 そして、女性たちによって「ジークフリードの葬送行進曲」のように持ち上げられたりするんですが、一番高いところにあるペ○スが気になって (^_^ゞ。 公然わいせつ物陳列とかにならないんでしょうか? それとも本物ではないのでしょうか? キャストは皆さま素晴らしいものでした。 初めて聴くクリソテミスのゴーキーも声量のある声でした。 小澤の指揮にはもっと濃密な官能性を求めたい気もしましたが、プロダクション全体の出来としては「今年のベストワン」候補でしょう。 |