亜門版 《ファンタスティックス》
 2005年4月2日(土)6:30PM 愛知厚生年金会館

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     亜門版《ファンタスティックス》
    2005年4月2日(土)6:30PM
        愛知厚生年金会館

 《ファンタスティックス》を最初に見たのは、1995年。
 名古屋のメンバーによる公演でしたが、演出:中村哮夫、振付:坂上道之助という日本初演のスタッフによる本格的な公演で、僕は大いに感激しました。
 あんまり感激したので、1996年5月5日にはニューヨークのサリバン・ストリート劇場まで行ってしまい、ますます感激して、拾った紙吹雪はアルバムに貼ってあります (^_^) 。

 今回の公演で心配なのは「亜門版」というところ。
 「天才演出家」という枕詞で呼ばれる宮本亜門ですが、「才気走った」とか「小賢しい」とかいう印象が強く、僕は彼の演出を良いと思ったことがないんですよ。

 今回の《ファンタスティックス》も懸念どおりの結果で、日本のミュージカルファンにこれが《ファンタスティックス》だと思われることは無念です。

 ミュージカルとして何より残念なのは、曲目が少なくなっているらしいこと。
 プログラムには15曲のナンバーが載っていますが、僕が持っているCD(日本来日公演)には31曲が載っています。
 半分のナンバーがカットされてしまったのでしょうか?

 本来の伴奏はピアノとハープですが、今回は大劇場の公演とあってかピアノ1台、エレクトーン2台とパーカッションに変更されています。

 マット役は井上芳雄さん。
 会場に来ている女性客の大半は彼がお目当てなのでしょう。

 ルイザ役は大和田美帆さん。
 大和田獏さんと岡江久美子さんのお嬢さんだそうですが、ちょっと辛かった。
 まだまだ修行が必要でしょう。

 途中で客席のカップルを舞台に上げて、一緒に躍ったりします。
 これが仕込みだということが見え見えで、「僕の大事な《ファンタスティックス》に何をするんだ」と不愉快極まりませんでした。

 また名古屋のメンバーでの再演を希望しておきましょう。
 
 
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