名古屋二期会オペラ公演 《なよ竹の輝夜(かぐや)》全2幕
2005年6月18日(土)17:00 愛知芸術劇場大ホール

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 「かぐや姫」をオペラ化すればスケールの大きいグランドオペラになるのだろう、と期待して出かけました。
 しかし《なよ竹の輝夜》は出来があまりよろしくない作品でした。
 1980年に初演されたそうですが、再演する意義があったのでしょうか?

     名古屋二期会オペラ公演《なよ竹の輝夜(かぐや)》全2幕
     2005年6月18日(土)17:00 愛知芸術劇場大ホール

      作曲:中田直宏  指揮:工藤俊幸  演出:西川右近

 なにより、ストーリーの変更が良くありません。
 かぐや姫は村娘になっていて、恋人までいるんです。
 これではかぐや姫の神秘性が無くなり、物語の根本的な部分が崩れてしまいます。

 中田直宏さんの音楽は、現代音楽、ミュージカル、小学唱歌、いろいろな音楽があって悪くはありません。
 西川右近さんは舞踊西川流の家元ですが、コーラスを整列させるような初歩的な演出は感心しませんでした。

 朝倉摂さんの美術は竹林を使った幻想的なもので、久しぶりにこの劇場が持つ舞台機構を楽しむことが出来ました。
 お盆が回ったくらいですけどね (^_^ゞ。

 見ていても辛いので一幕で帰ろうかとも思いましたが、ここにレポートするため我慢して、最後まで観劇しました。
 その結果、ラストシーンでかぐや姫は、戦いの中で流れ矢に当たった恋人を抱きながら、月へ戻っていったのでした。
 もう「どうとでもしてくれ!」という心境ですね (^_^ゞ。
 
 
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