びわ湖ホール 《スティッフェリオ》 2005年10月23日(日)2:00PM |
本日は雨模様でしたが、それでもロビーから望む満々と水をたたえた琵琶湖は美しい。 晴れ間には写真のように虹も見えていました。 びわ湖ホールのヴェルディ・シリーズも、今年が8回目。 《スティッフェリオ》は最近その全貌が明らかになったオペラで、今回の上演が日本初演になるそうです。 会場の後ろの方には空席が目立ちましたが、この日はグレギナが大阪で《アイーダ》を歌ったためだとか。
![]() びわ湖ホール《スティッフェリオ》 2005年10月23日(日)2:00PM 指揮:若杉 弘 演出:鈴木敬介 スティッフェリオ:中鉢 聡(ちゅうばちさとし) リーナ:横山恵子 スタンカー:折江忠道 ラッファエーレ:小貫岩夫 プロテスタントの牧師であるスティッフェリオは妻リーナの浮気に苦悩するが、リーナの父、スタンカーが浮気相手のラッファエーレを刺殺して、スティッフェリオはリーナを許す。 まあ、牧師が浮気妻を許したというお話です。 これは主役3人がすべて苦悩しているという心象劇で、恋人たちの燃えるような愛や華々しい戦いなど、オペラを盛り上げる要素は全て排除されています。 ヴェルディにとってはやり甲斐のある挑戦だったのでしょうが、見ている僕としては面白くない。 最後もスティッフェリオが聖書を読み上げて妻を許したんだそうですが、この二人が今後うまくいくわけはないと断定しておきましょう。 ラッファエーレなんか浮気の相手をしただけで殺されてしまって、スタンカーは殺人罪にならないのでしょうか? 演出家の独りよがりな演出が横行する昨今ですが、鈴木敬介さんの演出はオーストドックスなもので、安心して作品を鑑賞することが出来ました。 スケールの大きい舞台は、例年に較べても良い出来だったのではないでしょうか。 ![]() 横山さんは細かいビブラートが気になりました。 今までの作品と較べ、東京オペラシンガーズの聴かせどころが少なかったのは残念でした。 いろいろ不満を言っていますが、こういう不満を言えるのも珍しいオペラを積極的に上演して下さる若杉さんのおかげと、感謝しております。 来年の演目には《海賊》が予定されています。 |