ヴェルディ作曲《運命の力》新国立劇場
2007年3月21日(水・祝)2:00PM

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 今日はロック・オペラ《トミー》を見に行く予定でしたが、最近の新国立劇場のプロダクションのレベルの高さに感心して、2時から《運命の力》(新国立劇場)、5;30から《トミー》(日生劇場)というスケジュールを立てました。
 実は5月2日にジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場でこのオペラを観劇する予定で (^_^) 、その予習も兼ねて観劇しました。

  ヴェルディ作曲《運命の力》新国立劇場
  2007年3月21日(水・祝)2:00PM

  指揮:マウリツィオ・バルバチーニ
  演出:エミリオ・サージ

  レオノーラ:インドラ・トーマス
  ドン・アルヴァーロ:水口 聡
  ドン・カルロ:ウラディーミル・チェルノフ
  プレツィオジッラ:林 美智子
  グァルディアーノ神父:妻屋 秀和
  フラ・メリトーネ:晴 雅彦
  カラトラーヴァ侯爵:小野 和彦

 ヴェルディのオペラはどれもストーリーがおかしいんですが、《運命の力》ほどおかしなオペラも少ないでしょう。
 はっきり言って、ドラマになっていません。

・第一幕
 カストラーヴァ侯爵令嬢のレオノーラは、インカの血を引くドン・アルヴァーロと駆け落ちをしようとしているが、父親のカストラーヴァ侯爵に見つかり、駆け落ちを諦める。
 しかし、抵抗をやめるためドン・アルヴァーロが投げ捨てた拳銃が暴発し、侯爵は死に、レオノーラの兄ドン・カルロは二人への復讐を誓う。
・第4幕第2場
 やっとドン・アルヴァーロの潜む修道院を探し当てたドン・カルロは決闘を挑むが、逆に倒されてしまう。
 ドン・アルヴァーロは瀕死のドン・カルロを罪の許しを得るため、彼を岩山の洞窟に住む聖女の元に運ぶが、なんと聖女はレオノーラだった。
 思わぬ再会に驚く二人だが、ドン・カルロは最後の力を振り絞り、レオノーラを刺し殺す。

 上に挙げた2つの場面以外は、ストーリー的には全く不必要です。
 この唐突なフィナーレの場面を、驚きと笑いなしに見ることは難しいでしょう。

 歌手も指揮者も演出家も、いずれもレベルが高く、新国立劇場の持つ舞台機構を巧く使っていました。
 レオノーラのインドラ・トーマスは黒い髪の黒人で、肥満体。
 とてもスペインの侯爵令嬢には見えませんでした。


 オペラが終わって5時10分。
 場内に掲示されているタイムスケジュールは、けっこう正確です。
 京王新線を神保町で乗り換えて、日生劇場に着いたのは5時40分。
 開始に5分遅れましたが、高岡早紀さんの下着シーンには間に合いました (^_^) 。
 
 
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