《ばらの騎士》 新国立劇場
   2007年6月6日(水)5:00PM

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 ウィーン出身の音楽監督ノヴァラツスキーの繰り出すプロダクションはレベルの高いものが多く、新国立劇場に通う回数が増えました。
 彼ががその任期の最後に選んだ新プロダクションは、ウィーンからベテラン指揮者ペーター・シュナイダーを招き、万全を期したばらの騎士でした。

 リヒヤルト・シュトラウス 《ばらの騎士》 新国立劇場
   2007年6月6日(水)5:00PM

   指揮:ペーター・シュナイダー
   演出:ジョナサン・ミラー
 
   元帥夫人:カミッラ・ニールント
   オックス男爵:ペーター・ローゼ
   オクタヴィアン:エレナ・ツィトコーワ
   ファーニナル:ゲオルグ・ティッヒ
   ゾフィー:オフェリア・サラ
   マリアンネ:田中 三佐代
   ヴァルツァッキ:高橋 淳
   アンニーナ:背戸 裕子
   警部:妻屋 秀和
   元帥夫人の執事:秋谷 直之
   ファーニナル家の執事:経種 廉彦
   公証人:晴 雅彦
   料理屋の主人:加茂下 稔
   テノール歌手:水口 聡
   帽子屋:木下 周子
   動物商:青地 英幸
   レオポルド:三戸 大久

 合唱指揮:三澤 洋史
 合唱:新国立劇場合唱団
 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団


 わざわざウィーンから招いた指揮者のシュナイダーがいけませんでした。
 序曲から一生懸命拍子を振っていて、音楽がバラついています。
 東フィルにも綻びが目立ちました。
 ワルツにも弾むような楽しいところが無く、何はともあれいけませんでした。

 ベテラン演出家ジョナサン・ミラーの演出は、正統的というのか、常套的というのか、ありきたりの退屈なものでした。
 倉庫の奥から引っ張り出してきたような古くさい演出で、本当に新演出なのでしょうか?
 演技にもあまり手が入っていないようで、このオペラは人の動かし方で、もっともっと面白いオペラになるはずだ、と欲求不満を感じながら見ていました。

 歌手ではオクタヴィアン役のツィトコーワが圧倒的。
 最初から最後まで、豊かな歌声で歌いきりました。
 他のキャストは普通かな?

 それでも、カーテンコールの最後に、オクタヴィアンが出てきたのには驚きました (@o@)。
  
 開演は午後5時で、終演は午後9時10分。
 覚悟の上とはいえ、あまりの長丁場と退屈な舞台に疲労困憊しました。

 もうこのオペラを見るのは人生これでお終いにしようかとも思ったのですが、最後の美しい三重唱、二重唱を聴いていると、この曲を心から味わうにはあの疲労困憊が必要なのかな?と思ったりして。

 いずれにせよ、ドレスデン、チューリッヒの来日公演には行きません。
 チケット高いし‥‥ (^_^; 。
 
 
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