《ファルスタッフ》 新国立劇場
2007年6月13日(水)6:30PM

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 ノヴァラツスキー音楽監督の最後のプロダクションは《ファルスタッフ》でした。
 僕はヴェルディが好きではないし、《ファルスタッフ》はパスしようかと思っていたのですが、防衛省 市ヶ谷記念館見学のついでに、2週続けて新国立劇場での観劇をすることになってしまいました。
 当然のことながら疲労困憊で、時々昏睡しましたが (^_^ゞ、舞台は素晴らしいものでした。

  ジュゼッペ・ヴェルディ 《ファルスタッフ》
 2007年6月6日(水)5:00PM 新国立劇場

   指揮:ダン・エッティンガー
   演出:ジョナサン・ミラー

   ファルスタッフ:アラン・タイタス
   フォード:ヴォルフガング・ブレンデル
   フェントン:樋口 達哉
   医師カイウス:大野 光彦
   バルドルフォ:大槻 孝志
   ピストーラ:妻屋 秀和
   フォード夫人アリーチェ:セレーナ・ファルノッキア
   ナンネッタ:中村 恵理
   クイックリー夫人:カラン・アームストロング
   ページ夫人メグ:大林 智子

   合唱指揮:三澤 洋史
   合唱:新国立劇場合唱団
   管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 なによりダン・エッティンガーの指揮が素晴らしい。
 生き生きと沸き上がる音楽。
 先週のペーター・シュナイダーとは大違いで、とても同じオーケストラとは思えません。

 ファルスタッフのアラン・タイタスを始めとするキャストも実力者揃い。
 ファルスタッフのタイタスとオックス男爵のペーター・ローゼの格の違いのようなものを考えてしまいました。

 ジョナサン・ミラーの演出は、《ばらの騎士》と同じく正統的なものでしたが、こちらはキャストの演技がこなれていて面白い。

 しかし、僕は1997年4月14日にケルン歌劇場でロバート・カーセン演出の《ファルスタッフ》を見てしまったのです。
 あのときは第三幕の森の場面で、ファルスタッフ(ギュンター・フォン・カンネン)が恐る恐る舞台に出てくると、それだけで会場が大爆笑したものでした。

 「最高のものを見てしまうと、それ以外のものには満足できなくなってしまう」というところが辛いところです。
 
 
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