Vivava Opera Company 《イメネーオ》(全3幕)
2007年9月9日(日)3:00PM 伊丹アイフォニックホール

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  大森地塩さん率いるVivava Opera Company は、ヘンデルのオペラの日本初演に挑んでいる団体です。
 昨年の《デイダミア》のカーテンコールで、大森さんから「経済的理由で、公演を続けられない」との挨拶があり、残念に思っていたのですが、有意義な企画を是非続けてほしいという応援が多数あり、今年も《イメネーオ》を上演できるようになった、とのことです。
 いい話ではありませんか (^_^) 。
 
伊丹・有岡城 整備された伊丹の街並み
伊丹アイフォニックホール 定員502名


   ヘンデル作曲オペラ 《イメネーオ》 全三幕
      2007年9月9日(日)3:00PM
        伊丹アイフォニックホール

        指揮・演出・制作:大森地塩

          ティリント:永木るり子
          ロズメーネ:津山和代
          クロミーリ:木村直未
          イメネーオ:迎 肇聡
       アルジェーニオ:森 孝裕

      管弦楽:Baroque Ensemble VOC
           協 賛:KINCHO

 ヘンデル(1685〜1759)が1740年に作曲したオペラ。

 勇者ティリントの婚約者であるロズメーネと国王アルジェーニオの娘のクロミーリは海賊にさらわれてしまうが、英雄イメネーオに助けられる。
 イメネーオはその報償としてロズメーネを妻とするよう要求する。
 国王も祖国への忠誠としてロズメーネにイメネーオと結婚するよう希望する。
 愛する婚約者ティリントと国への忠誠の間でロズメーネは苦しむが‥‥

 これは登場人物全てが苦しんでいるという心理オペラでした。
 「私が助けなければ貴女は海賊の虜のまま」だから自分と結婚しろというイメネーオの言い分は、大阪の陣で千姫を助けた坂崎出羽守でしょうか。

 ヘンデルのオペラでは、必ずしもタイトルロールが主役というわけではありません。
 このオペラの主役は不当な横恋慕に苦しむロズメーネです。
 そして、ロズメーネ役の津山和代さんが歌も演技も素晴らしかった。
 これぞオペラ歌手!という感想も出てきます。

 クロミーリ役の木村直未さんも可愛らしかった。
 王女でありながら、アムネリスのようにその立場を利用することなく、ただイメネーオのことを想っている。
 その他の3人は声は良く通っていたけれど(会場が小さい、定員502名)、演技に少々難ありでしょうか。
 勇者ティリントは雷に弱いところが敗因となってしまいました (^_^; 。

 僕にとってVOCの公演は、大森さんにヘンデルの新しいオペラを紹介していただく授業です。
 今回の公演にも満足、感謝して、少し募金をさせていただきました。
 来年の公演も期待しております。


 で、帰りの新幹線ですが、集中豪雨で岐阜羽島駅に止まってしまいました (@o@)。
 あまりに降水が激しくて、長良川と木曽川の鉄橋が渡れないんです。
 翌日の新聞によれば、羽島市役所では床下浸水があったそうです。

 2時間半後に運行開始、10分ほどで名古屋駅に到着しました。
 到着した名古屋駅のホームは、列車を待つ人でごった返していました。
 僕は冷房の効いた車両で仮眠を取ったり、ワープロを打ちながら時間をつぶしていたのに、この人たちは蒸し暑いホームで2時間半を立ち続けたのかと思うと、申し訳ない気持ちです。
 名古屋で雨は降っていませんでした。
 
 
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