METライブビューイング 《マノン・レスコー》
2008年3月2日(日)6:10PM ミッドランドスクエアシネマ

「REVIEW08」に戻る  ホームページへ
 
 
 METライブビューイングに行って参りました。
 《マノン・レスコー》は1986年3月30日(日)にウィーン国立歌劇場来日公演で、シノーポリ、フレー二の舞台を見た懐かしいオペラです(演出:オットー・シェンク)。
 あのころの『名古屋音楽祭』には素晴らしい演目が並んでいました。

 ミッドランドスクエアシネマ、スクリーン3は座席180席。
 驚いたことに半分以上の席が埋まっていました。
 いつものオペラハウスで見るメンバーには会いませんでしたが、どこから情報を得てこのように人々が集まってくるのか、ちょっと不思議でした。

      METライブビューイング 《マノン・レスコー》
 2008年3月2日(日)6:10PM ミッドランドスクエアシネマ
        MET上演 2008年2月16日(土)

 指揮:ジェームズ・レヴァイン  演出:エイドリアン・ノーブル

      マノン・レスコー:カリタ・マッティラ
         デ・グリュー:マルチェロ・ジョルダーニ
         兄レスコー:ドゥエイン・クロフト
          ジェロンテ:デイル・トラヴェス

 カリタ・マッティラは《サロメ》でオールヌードになって話題となったフィンランドのソプラノとしか知りませんでしたが (^_^ゞ、なかなかの演技派でした。
 第一幕、第二幕はアップになると年齢を感じさせましたが、第三幕、第四幕はデ・グリューのジョルダーニともども本当に素晴らしかった。
 声を張り上げドラマティックに歌い続ける二人を見ていると、「オペラ歌手は怪物だ」と思いましたね。

 第一幕終了後に舞台から戻ったマッティラに、待っていたルネ・フレミングによるインタビューがありました。
 マッティラは47歳だそうで、サロメでヌードになったときは45歳くらいかな?
 体には自身があるようで、開脚運動を実演していました (@o@)。
 この開脚は第二幕に出てきました。

 エイドリアン・ノーブルによる舞台はいつ頃の制作でしょうか、ゼッフィレッリ様式のクラシックなもので、第二幕の幕が上がり、ジェロンテの豪華な広間が現れたときには、会場から拍手がわいていました。
 第二幕でマノンがアリア『ひとり寂しく』を歌っているとき、クロフトは頷いたり笑ったり、マノンの歌に反応しています。
 このような行き届いた演技がコーラスの端々まで浸透していることは、演出家の手柄でしょうか、メットの歴史でしょうか。

 ブライアン・ラージによる映像は、舞台裏を見ることが出来るのが実に面白かった。
 ルネ・フレミングがインタビューアーとして大活躍。
 マッティラ、ジョルダーニ、レヴァインらだけではなく、動物係(馬と猫が出てくる)や大道具係とか、普段は聞くことが出来ない話ばかり。
 第三幕から第四幕は休憩なしで上演されたんですが、舞台裏の舞台転換をずっと見せてくれたのも嬉しかったですね。
 
 
「REVIEW08」に戻る  ホームページへ