新国立劇場 《アイーダ》
2008年3月20日(木・祝)2:00PM

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 僕が初めて《アイーダ》を見たのは、1961年(?)「第3次イタリア歌劇団公演」のTV放送。
 若かった僕は (^_^; 、「憎々しげなシミオナートのアムネリスなど、デル・モナコのラダメスに振られるのが当然だ」と思ったものです。

 そんな僕にとって、2000年8月11日にニューヨークで見たディズニー・ミュージカル《アイーダ》は衝撃的でした。
 このミュージカルは「可愛い王女アムネリスが、愛するラダメスと信頼するアイーダに裏切られ、偉大な女王に成長してゆく」というストーリーだったんですね。

 それ以来、「王女とはいっても、アムネリスもラダメスを愛し、彼の愛に不安を感じる、一人の乙女だったのだ」と、オペラ 《アイーダ》とアムネリスに対する見方が変わりました。
 まあ、僕はヴェルディが苦手だから、《アイーダ》もあまり見ていないんですけれどもね (^_^ゞ。

 ゼッフィレッリ演出による新国立劇場の《アイーダ》再々演は大人気でチケット争奪戦になり、「どうせダメだろう」と諦め気分で掛けた電話に「端ですが最後の1枚がございます」という返事を貰ったときは、本当に嬉しかったですね (^_^) 。
 
 
     新国立劇場 《アイーダ》
 2008年3月20日(木・祝)2:00PM

    指揮:リッカルド・フリッツァ
 演出・美術・衣裳:フランコ・ゼッフィレッリ

    アイーダ:ノルマ・ファンティーニ
    ラダメス:マルコ・ベルティ
  アムネリス:マリアンナ・タラソワ
  アモナズロ:堀内康雄
   ランフィス:アルチュン・コチニアン
 エジプト国王:斉木健詞
     伝令:布施雅也
     巫女:渡辺玲美

   管弦楽:東京交響楽団


 なんと言っても注目はゼッフィレッリの演出でしょう。
 グランド・オペラ 《アイーダ》として望まれる全てのものがこの舞台にはあります。

 「金に糸目は付けぬ」と言いましょうか、総勢300人が登場する凱旋行進の場面は、2匹の馬も駆け抜ける豪華絢爛たる絵巻物の世界。
 上演にお金がかかって大変でしょうが、文化資産として残す価値は十分にあるプロダクションです。
 
 キャストもこのセットに負けないメンバーが揃っていて、大いに満足しました。
 中でもアムネリスのタラソワが、スレンダーな美人で最高。
 彼女の誇りを捨てた愛の告白を、髪が薄くメタボ体型なベルティのラダメスなどに拒否する資格などありません。
 と見えてしまうところが、今回のキャストの問題点でしょうか (^_^ゞ。
 
 
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