《ブロードウェイ♪ブロードウェイ = コーラスラインにかける夢》
ミッドランドスクエアシネマ 7:00PM

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  本日から上映が始まった《ブロードウェイ♪ブロードウェイ = コーラスラインにかける夢》を見に行ってきました。
 中年の観客が多くて意外でしたが、そういう時代の作品なのでしょうか。

   《ブロードウェイ♪ブロードウェイ = コーラスラインにかける夢》
       ミッドランドスクエアシネマ 7:00PM

 《コーラスライン》はバックダンサーのオーディションをミュージカル化した作品です。
 1975年7月25日からシューバート劇場で上演が開始され、1990年4月28日まで、6137回というロングラン公演となりました。

 この映画は2006年の再演のために行われたオーディションのドキュメントで、バックステージものミュージカルのバックステージ映画という複雑な構成となっています。
 このジェイムズ・D・スターン、アダム・デル・デオという二人の監督のアイディアには感服しました。

 この映画では単なるオーディションのドキュメントだけではなく、1974年1月26日に行われたマイケル・ベネットによる22人のダンサーを集めてのテープ録音から始まる《コーラスライン》の歴史も辿っています。

 マイケル・ベネット(1987年7月2日、エイズで死亡)の肉声、彼のダンス(驚異的)、ドナ・マケクニー(初演のキャシーにしてベネットの恋人 → 結婚 → 離婚)の「THE MUSIC AND THE MIRROR」のソロダンス(素晴らしい)、などなど珍しい映像が実に興味深い。

  再演版演出のボブ・エイヴィアンは《ミス・サイゴン》の振付家として知っていましたが、初演版の共同振付だったということにも驚きました。

 他にもバイヨーク・リー(初演のコニー)、ドナ・マケクニー、マーヴィン・ハムリッシュ(作曲家)などの証言が満載で、DVDが発売されたら資料として手に入れなくては。
 そして、バイヨーク・リーなどが書いた「ブロードウェイ物語―『コーラスライン』の舞台裏」をもう一度読み直さないとね。

 3000人から19人が選ばれるオーディションの場面も、一人一人の候補の内面にまで食い込んでいく取材意欲が素晴らしい。
 中でも印象深かったのが、ポールのオーディション。

 ポールのモノローグはセリフが長くて(僕は)退屈する場面なんですが、ジェイソン・タムの涙を流しながらの熱演にボブ・エイヴィアンらも「泣くのは30年ぶりだ」と涙を流し、僕も泣けました (^_^; 。
 本番でもこんなに上手には演じられないのではないかな?

 コニー役の高良結香さんの場面も多く、《コーラスライン》ファンには必見の映画です。
 この映画で《コーラスライン》を見てきたいと思う人も多いのではないかな?
 劇団四季の《コーラスライン》は今は上演されていないようですが、レベルが高く、お薦め出来ると思います。  
 
 
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