ミュージカル《レ・ミゼラブル》
 2009年3月11日(水)6:15PM 中日劇場

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 3月になって、中日劇場で《レ・ミゼラブル》が始まりました。
 このミュージカルにはかつて数え切れないほど通ったので、今回は新しい橋本バルジャンだけにしようかと思ったのですが、それではさすがに惜しい。
 ということで暇な日に行ってみたら、案の定はまってしまい、チケットを買い足すことになってしまいました (^_^; 。

   ミュージカル《レ・ミゼラブル》
 2009年3月11日(水)6:15PM
       中日劇場

   バルジャン:山口祐一郎
   ジャベール:石川 禅
   エポニーヌ:新妻聖子
   ファンテーヌ:今井麻緒子
   テナルディエ:駒田 一
   テナルディエの妻:阿知波悟美
   マリウス:山崎育三郎
   アンジョルラス:松原剛志
   コゼット:辛島小恵
   ガブローシュ:田川颯眞
   リトル・コゼット:吉井乃歌
   指 揮:山口琇也

 今回の指揮者山口琇也さんは、僕の大好きなミュージカル《ルルドの奇跡》の作曲者であり、また音楽監督として日本で上演される多くのミュージカルの指導に当たられています。

 しかし、指揮者としてはどうかな?
 テンポ設定もなんですが、時々歌と合わないところがあったような気がします。

 山口バルジャンは少し声がお疲れ気味。
 しかし、聴かせるところは充分に歌い上げていただきました。
 あとは段取り演技がね~ (^_^; 。

 石川禅さんのジャベールは、歌に演技に文句なし。
 これまで多くのミュージカルで聴いてきましたが、ここまで出来るとは驚きました。

 理想のジャベールと言っていいでしょう。
 将来はジャン・バルジャンもお願いしたいものです。

 新妻聖子さんはファンだし、世界最高のキムだと思っているけれど、なぜだかエポニーヌだと存在感が薄いというか役になりきれていないというか‥‥。
 島田歌穂さんの呪縛から、僕は逃げられないのでしょうか。

 ファンテーヌの今井さんはもう少し声に豊かさが欲しいかとは思ったけれど、演技面では良かった。
 最初の登場から、演技に無意味な部分がありません。

 ところで、「Fantine」がどうしてプログラムでは「ファンテーヌ」になるのでしょう?
 舞台では「ファンティーヌ」と呼ばれているのに。

 テナルディエの駒田さんは良かったでしょう。
 テナルディエ妻の阿知波さんは、まあまあかな。

 マリウスの山崎育三郎さんとアンジョルラスの松原剛志さんはとても良かった。
 石井マリウスと岡アンジョルラスが戻ってきたようで、本当に嬉しかったです。

 コゼットの辛島さんはオペラっぽい発声で、違和感がありました。

 以前公演では夜公演のガブローシュは大人が演じていたのですが、法律が変わったのでしょうか?
 田川颯眞くんは元気に舞台を駆け回っていました。
 リトル・コゼットの吉井乃歌ちゃんも頑張っていました。
 やはり時間の制限があるのでしょうか、子役はカーテンコールには出て来なくて、拍手したかったのに残念でした。

 学生達はよくやっていたと思いますが、どうしても納得出来ないのは『共に飲もう』。
 第2節でグランテールが『死ぬのが怖くないのか、俺たちのやっていることは無駄じゃないのか?』と歌うのに、どうして誰も反応しないのか?

 死に対する恐怖や「なぜ今そんなことを言うんだ」という怒りなど、何らかのリアクションがあって当然の所でしょう。
 だからアンジョルラスが動揺を抑えるためにバリケードの上から駆け下りてくるんでしょう?

 最近『実録・連合赤軍 浅間山荘への道程』のDVDを見たので、バリケードシーンはちょっと重なりました。
 
 
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