ミュージカル《レ・ミゼラブル》
2009年3月27日(水)0:30PM 中日劇場

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 今シーズン4回目の観劇です。
 まだ見ていない人キャストを多く見られる公演日ということで、最後の観劇にこの日を選びました。

   ミュージカル《レ・ミゼラブル》
 2009年3月27日(水)0:30PM
       中日劇場

   バルジャン:今井清隆
   ジャベール:今 拓哉
   エポニーヌ:坂本真綾
   ファンテーヌ:シルビア・グラブ
   テナルディエ:三谷六九
   テナルディエの妻:森公美子
   マリウス:泉見洋平
   アンジョルラス:東山義久
   コゼット:神田沙也加
   ガブローシュ:田川颯眞
   リトル・コゼット:飯田汐音
   指 揮:若林祐治

 今井さんのバルジャンは安心して見ていられるバルジャン。
 演技も前回見たときよりは細かい演技が見られ、予想以上のバルジャンでした。

 あまり期待していないと高い点数が付いてしまいます (^_^ゞ。
 正体を明かす裁判の場面で、胸にしっかり24653の番号が書かれていたのも良かったですね。

 シルビア・グラブさんのファンテーヌは、まあ予測の範囲内かな。

 森公美子さんのテナルディエの妻は、例年通りのすばらしさ。
 テナルディエの三谷さん共々、歌唱力があり、役柄の基本を押さえた上での、アドリブが最高に楽しい。
 酒場で客にお金を払わせるとき、胸の谷間にお金を入れさせて (@o@)、喜んだ客がどんどん払ってしまうとか、危険を察知して店を出ようとした客を入口に立ちふさがって(あの体格で)、お腹で店内に押し戻すとか (^_^) 。

 日本とロンドン、ニューヨークを合わせ、僕が今までで見た最高のテナルディエ夫妻でした。

 中でもバルジャンがお金を払ってコゼットを引き取る場面で、机の上に残されたお金を手にして「ヤッター、ヤッター!」とか叫んで、この取引がテナルディエ夫妻にとって大もうけだったことをはっきり示してくれたのが良かった。
 プリュメ街の襲撃の場面で「二束三文でコゼットを売ったが」というセリフがあるが、これが口から出まかせだということが分かるでしょう。

 また三谷さんはパリでバルジャンを襲うときに、胸を広げて焼き印を確認する演技をはっきりしてくれた。
 あとに「胸の焼き印があんたを笑う」とジャベールに言う歌詞があるから、この演技は絶対に必要。

 マリウスの泉見さんは、声量では藤岡さんに負けているが、コゼットにラブラブの演技がとても良い。

 その泉見さんに触発されたのか、この日のエポニーヌ坂本真綾さんが島田歌穂さんの再来かと思うほど素晴らしかった。
 バリケードでマリウスに「力を借りたい、願いを叶えて」と言われて、(マリウスの役に立てると思って)ウンウンと頷いて喜ぶエポニーヌ。
 でもマリウスに「手紙をコゼットに(届けて)」と続けられてガックリ落ち込むという。
 エポニーヌの気持ちを思うと、涙なしでは見られない場面です。

 神田沙也加さんのコゼットは、素直な発声だが声量不足。
 高い「b」の音は予想どおりうまく行きませんでした (^_^; 。
 しかし、マリウスに夢中になってしまった演技はとても好ましい。

 そしてバルジャンの死の場面で「生きて、パパ生きるの」とバルジャンの胸で泣きじゃくり、最後のコーラスでは手紙を読む途中でマリウスの胸で泣きじゃくる。
 最後のコーラスの場面で自由に演技できるのはマリウスとコゼットだけだから、コゼットが泣けば泣くだけ僕も泣けます (^_^) 。
 
 ガブローシュは4回の公演すべてが田川颯眞くん。
 舞台上を自由にはね回る、大変良いガブローシュでした。
 大人になったら山本耕二さんや原田優一さんのようなミュージカル役者になるのでしょうか?
 ガブローシュの死の場面が変更されておりましたが、「1・2・3!」とかけ声を掛けて撃たれるのはおかしいので、元に戻していただきたいです。

 リトル・コゼットは皆さんお上手かと思いました。

 マチネのカーテンコールで、ガブローシュはアンジョルラスと2人で出てきますが、ソワレでは子供はカーテンコールに出てきません。
 その場合アンジョルラスは学生達と一緒に現れ、一人だけ別に拍手を受けていました。
 
 
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