名フィル第360回定期演奏会 『真夏の夜の夢』
2009年7月11日(日)4:00PM  愛知芸術劇場コンサートホール

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 名古屋フィルハーモニー交響楽団第360回定期演奏会は、バッハ・コレギウム・ジャパンの主催者であり、世界最高のバロック指揮者の一人である鈴木雅明さんの指揮による『メンデルスゾーン生誕200年記念プログラム』です。
 鈴木さんはバッハ・コレギウム・ジャパンを率い、4月にメンデルスゾーン版による《マタイ受難曲》を演奏されましたので、そのつながりかもしれません。

 第360回定期演奏会『真夏の夜の夢』
 2009年7月11日(土)4:00PM
 愛知芸術劇場コンサートホール

 指揮:鈴木雅明  語り:毬谷友子
 ソプラノ:柏原奈穂,松井亜希
 愛知県立芸術大学女性合唱団

 演奏会序曲『ヘブリーデン(フィンガルの洞窟)』
 交響曲第4番イ長調 『イタリア』
 劇音楽『真夏の夜の夢』全曲

 『フィンガルの洞窟』は、鈴木さんは一生懸命振っているんだけれど、オケの音が透き通っていない感じ。
 指揮に夢中になって、オーケストラのコントロールが出来ていないのでしょうか?
 『イタリア』は聴かずに、カフェで『真夏の夜の夢』の予習をしようかと思ったりして。

 第2部の『真夏の夜の夢』は、語り手の毬谷友子さんとのコラボレーションでした。
 この毬谷友子さんが素晴らしかった。

 毬谷さんは語りの他に登場人物20人近くを一人で演じられ、積極的に音楽にも絡んできます。
 台本作成は毬谷友子さん御本人。

 僕はうっすらと話を知っているので何とか付いていけましたが、どの場面を演じているのか分からないお客さんもあったでしょう。
 しかし最後の『パックの口上』を聞いていると、「音楽なしのセリフだけでもこれほどに人を惹きつけることができるのか」と、毬谷さんの力量に感服させられました。

 『真夏の夜の夢序曲』が作曲されたのは1826年でメンデルスゾーン17歳の時。
 それから17年後の1843年、プロイセン国王の依頼により、付随音楽が作曲されました。
 この付随音楽には『序曲』のメロディーが取り入れられ、全体的な統一感をもたらしています。

 演奏されたのは以下のとおり
 『序曲』、1.スケルツォ、2.情景と妖精の行進、3.歌と合唱、4.情景、5.問奏曲、6.夜想曲、7.情景、8.結婚行進曲、9.情景と葬送行進曲、10.道化師たちの踊り、11.情景、『終曲』

 歌があったのは、3.歌と合唱と『終曲』だけでした。
 『結婚行進曲』はアテネの公爵シーシュースとヒポリタの結婚式のための音楽だと、初めて知りました (^_^ゞ。
 
 
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