アントニオ・メネセス & メナヘム・プレスラー
2010年12月9日(木)7:00PM 電気文化会館 ザ・コンサートホール

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 アントニオ・メネセスで知っているのは、カラヤン、アンネ=ゾフィー・ムターと共演したブラームスのドッペルコンチェルト。
 録音されたのが1983年ですから、もう30年前のことですか。

 風邪気味で、咳を心配しながら後半を聴いてきました。

 ザ・コンサートホール“音楽の愉しみ”Vol.8
 アントニオ・メネセス(チェロ)
             &メナヘム・プレスラー(ピアノ)

 2010年12月9日(木)7:00PM
 電気文化会館 ザ・コンサートホール

 オール・ベートーヴェン デュオ・リサイタル

 モーツァルト≪魔笛≫から「恋を知る男たちは」の主題による7つの変奏曲  変ホ長調
 チェロ・ソナタ 第1番 ヘ長調
          第4番 ハ長調
          第5番 ニ長調

 アントニオ・メネセス(1957年8月23日~)はブラジル出身のチェロ奏者。
 16歳の時、南米演奏旅行中のアントニオ・ヤニグロと出会い、ドイツに渡りヤニグロに師事する。
 1977年ミュンヘン国際音楽コンクール、1982年チャイコフスキー国際コンクールで優勝。

 ピアニストのプレスラーがお爺さんなので、ちゃんと弾けるのか心配しましたが、この人が素晴らしかった。
 単なる伴奏者ではなく、アイコンタクトを欠かさず、チェロを包み込むように支え導いていく。
 メナヘム・プレスラーとは初めて聞く名前ですが、この人はただ者ではありません。

 改めてプログラムを読んでみると、メナヘム・プレスラーは1923年12月16日、ドイツのマグデブルク生まれ。
 ということは、もうじき87歳ですか (@o@)。

 1955年、ダニエル・ギレー(ヴァイオリン)、バーナード・グリーンハウス(チェロ)と共にボザール・トリオを結成。
 2008年に惜しまれながらその活動にピリオドを打つまで、50年以上の長きにわたって唯一の創設メンバーとして世界に認知されてきた。

 なるほど、あのボザール・トリオのメンバーとは、音楽史上の人物を聴くことが、見ることが出来たわけですか。
 これは思いもかけぬ一生の宝物です。

 その後ネットで調べてみると、メネセスもボザール・トリオのメンバーとして活動していたようです。
 舞台への入場、退場も、小柄なプレスラーが先で、大柄でチェロを持ったメネセスが付き従って、何となくユーモラス。

 アンコールは「作曲者を変えます」というメネセスのアナウンスがあって、まずはブラームスのチェロソナタ。
 ベートーベンより自由度があって、面白く聴くことが出来ました。

 2曲目は「モダンな、少しモダンな作曲家」という事で、ドビュッシーのチェロソナタ。
 これは絶品でした。
 アンサンブルの極致を聴かせていただいたという感激。

 拍手はいつまでも続きましたが、プレスラーが自分でピアノのふたを閉めてしまい、おしまいとなりました (^_^) 。

 メナヘム・プレスラーはこの来日が評判となり、ついには2014年のベルリンフィル・ジルヴェスターコンサート(指揮:サイモン・ラトル)のソリストとして招かれ、モーツァルトのピアノ協奏曲23番を演奏したのでした。
 プレスラーは91歳でした。

 あまりメネセスのことが書いてないレポートですね (^_^ゞ。
 
 
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