東京オペラ・プロデュース 《シラノ・ド・ベルジュラック》
2010年12月12日(日)3:00PM 新国立劇場 中劇場

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 大隅智佳子さんのロクサーヌを聴きに東京まで遠征しました。
 今日は快晴で、新雪の富士山が綺麗に見えていました。

 東京オペラ・プロデュース公演
 《シラノ・ド・ベルジュラック》
 作曲:フランコ・アルファーノ 原作:エドモン・ロスタン

 2010年12月12日(日)3:00PM
 新国立劇場 中劇場

 指揮:時任康文  演出:馬場紀雄

 シラノ・ド・ベルジュラック:内山信吾
 ロクサーヌ:大隅智佳子
 クリスティアン:三村卓也
 ギーシュ伯爵:秋山隆典
 カルボン:村田孝高
 ル・ブレ:峰 茂樹
 ラグノー:和田ひでき

 フランコ・アルファーノ(1875年~1954年)はナポリ近郊で生まれたオペラ作曲家。
 1918年にはボローニャ音楽院院長、1923年にはトリノ音楽院院長になったというから大物です。

 1925年7月にプッチーニの息子アントニオから《トゥーランドット》の補作を依頼され、困惑しながらもプッチーニの残したスケッチをもとに1926年1月末に作品を完成させましたが、初演の指揮者トスカニーニが『リューの死』の部分で演奏を終了したため、アルファーノは貧乏くじを引いたようです。
 プログラムによれば、彼は後々までこの補作を引き受けたことを悔やみ、心の傷を抱えていたそうです。

 《シラノ・ド・ベルジュラック》は1936年1月22日にローマで初演された作品。
 原作は代理恋愛のようなおかしなストーリーだし、アルファーノの音楽も美しいメロディーに乏しく、観劇中は退屈する部分もありました。

 しかし、大隅さんの豊かな声には改めて感動。
 シラノ役の内山さんも大きな鼻を付けながら、ドラマティックな長丁場に大健闘で、やはり見に来て良かったというのが結論です。

 このオペラは全4幕、3時開演で終演が6時15分という大作でした。
 このような長い曲をよく暗譜できるものだと感心しました。

 舞台装置はオーストドックスで立派なもの。
 時任さん指揮するオーケストラも良かったけれど、これで曲がもうちょっと‥‥ (^_^;

 帰りの新幹線は、三島駅の人身事故のため大混乱していました。
 
 
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