二期会ニューウェーブ・オペラ劇場 《スペイン時間》 《子どもと魔法》
2012年5月20日(日)2:00PM 新国立劇場中劇場

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 僕は『亡き王女のためのパヴァーヌ』とか『マ・メール・ロア』とか、ラヴェルの作品が好きで、そのラヴェルのオペラ2曲を上演するというこの公演には行ってみたいと思っていました。
 ところが「チロル・ザルツブルグ 落ち穂拾いの旅」に手間を取られて、チケットの手配が遅れてしまいました。
 チケットはよく売れているようで、僕が手配したときには端の席は前方のS席しか空いていませんでした。

  二期会ニューウェーブ・オペラ劇場
 ラヴェル作曲 《スペイン時間》 《子どもと魔法》
2012年5月20日(日)2:00PM 新国立劇場中劇場
  指揮: ジェローム・カルタンバック
  演出: 加藤 直

  《スペイン時間》 初演:1911年
  コンセプション:中村洋美
  ゴンザルヴェ:新海康仁
  トルケマダ:大川信之
  ラミーロ:佐藤 望
  ドン・イニーゴ・ゴメス:佐原壮也

  《子どもと魔法》 初演:1925年
  子ども:宮澤彩子
  お母さん:安本ゆか
  中国茶碗/とんぼ:奥野恵子
  火:熊坂真里
  お姫様: 廣森 彩
  夜鳴き鶯:佐藤優子
  安楽椅子:森 真奈美
  こうもり:田中紗綾子
  りす:香村寛子
  牝猫:金田久美子
  雄猫/柱時計: 吉田侍史
  肘掛椅子/木:糀場芳嗣
  ティーポット:加藤太朗
  小さな老人/雨蛙:園山正孝
  羊飼いの少年:赤井悦子
  羊飼いの娘:寺田千絵美

  管弦楽:東京交響楽団

 この公演は字幕がプロセニアムの上にありまして、前方S席の僕にとっては読むのが難しい。
 プログラムの解説も難しいんですが、この2つのオペラは寓話なのでしょうか?
 どちらも字幕が読めない僕には内容が分からないオペラでした。

 《スペイン時間》は、コンセプションは時計屋の夫がいない間に3人の男を連れ込み、2人の男を柱時計に入れて、一人とセックスをしたところへ夫が戻ってきてフィナーレ。
 ラヴェルの音楽も魅力に乏しいもので、最後は自分の腕時計を見ながら、終わる時間を数えていました。
 
 《子どもと魔法》は母親に叱られた子どもが一人でいるところに、いろいろな妖怪(?)が現れる作品。
 こちらの方が目先が変わった分、まだ辛抱できたでしょうか (^_^ゞ。
 実に登場人物の多いオペラで、ちょっと出るだけでも高い技巧を求められる役もありました。
 衣装(?)には手間とお金がかかっているのではないか、と思いました。

 二期会オペラ研修所のメンバーのレベルは高く、珍しいラヴェルのオペラ全2曲を聴かせていただいたことには感謝しております。