吉野直子 ハープリサイタル  シリーズ「バッハの海へ」vol.8
2012年11月1日(木)6:45PM 宗次ホール

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 ハープのリサイタルに行くのは初めてのような気がします。
 曲目も確認せずに行って、「ハープなのに、やけにバッハばかりのリサイタルだな」と思っていたら、「バッハの海へ」というシリーズの vol.8でした (^_^; 。

 シリーズ「バッハの海へ」 vol.8
 吉野直子 ハープリサイタル
 2012年11月1日(木)6:45PM
 宗次ホール

◇第1部 (シングル・アクションの「ルイ16世ハープ」で演奏)
・J.S.バッハ
 前奏曲 ハ長調 平均律クラヴィーア曲集 第1巻より
 インヴェンション 第1番 ハ長調 /第4番 ニ短調
・ペツォールト
 クラヴサンのための組曲
・C.P.E.バッハ
 マーチ /チェンバロのための独奏曲
 ハープのためのソナタ ト長調

◇第2部(現代のグランド・ハープで演奏)
・J.S.バッハ
 イタリア協奏曲 へ長調
 フーガ~無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 より
              (グランジャニー編曲)
 シャコンヌ~無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 より
              (オーウェンズ/吉野直子編曲)

 会場に着いたときは、ちょうど吉野さんが「ルイ16世ハープ」について説明しておられるところでした。
 グランド・ハープは重さ40キロだが、「ルイ16世ハープ」は16キロ。
 トークがあると、ソリストに親近感がわいてきます。
 マリー・アントワネットも弾いたという「ルイ16世ハープ」は、普通のハープより少し琴に近い音がしました。

 第一部で面白かったのがペツォールトの「クラヴサンのための組曲」。
 ペツォールトはオルガニスト、作曲家としてドレスデンで活躍した人物。
 今日ほとんど忘れ去られたペツォールトですが、バッハの作品として長らく伝えられてきた2曲のメヌエット(「アンナ・マグダレーナの音楽帳」に採録されている)の真の作曲者であると近年明らかになったそうです。
 「レ-ソラシド/‘レ・ソ・ソ」という「バッハのメヌエット」は鈴木ヴァイオリン教本の第1巻(?)に出ていて、スズキメソッドでヴァイオリンを習った人なら100%知っている曲。

 第2部の「シャコンヌ」はヴァイオリニストが左手4本の指で演奏しているのに、両手10本の指を使って演奏するのは不公平かと思ったりして (^_^; 。
 そういえば、昨日のBS放送「クラシック倶楽部」で放映されたレイ・チェンの「シャコンヌ」は素晴らしかったですね。

 サイン会に現れた吉野さんは、舞台で見るより小柄な方でした。
 ハーピストの酷使される指先はタコが多いのか、硬くなっているのか、と興味があったので、お願いして見せていただきましたが、けっこう普通の皮膚で意外でした (^_^) 。