名古屋フィルハーモニー交響楽団第415回定期演奏会
 指揮:ミハウ・ドヴォジンスキ  ピアノ:小山実稚恵
2014年7月26日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 本日の名古屋は37℃を超える猛暑でした。
 まずは2PMから、しらかわホールで「仲道郁代ベートーヴェン鍵盤の宇宙 第6回『テンペスト』。
 これは仲道郁代さんの解説と演奏で、ベートーヴェンのピアノ作品と人生と、時代背景などを追っていくもの。
 ちょうどシリーズの折り返しで、「ハイリゲンシュタットの遺書」のあたりでした。

 前半だけ聴いて、猛暑の中をタクシーで愛知県芸術劇場コンサートホールまで移動。
 タクシーが捕まらずに大変でした。

 名古屋フィルハーモニー交響楽団第415回定期演奏会
 <ロシアとポーランドの1番>
 2014年7月26日(土)4:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指 揮:ミハウ・ドヴォジンスキ
 ピアノ:小山実稚恵

 プロコフィエフ: 交響曲第1番『古典交響曲』
 ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 作品11
 [ヤン・エキエル校訂によるナショナル・エディション]
 ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲

 ミハウ・ドヴォジンスキは、ポーランドの新星として注目を集める若手指揮者。
 2007年秋にハーディングの代役としてロンドン交響楽団でドヴォルザーク・プロを振って一躍話題を集めて以来、その活動は欧州全域に広がった。
 2013年シーズンよりシチェチン・フィルハーモニー管弦楽団及びクラコフ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。
 同2013年から山形交響楽団首席客演指揮者に就任。

 全体的な印象として、普通のレベルの定期演奏会だったでしょうか。
 売り物の一つは[ヤン・エキエル校訂によるナショナル・エディション]のショパンの第1番でしょうが、[ナショナル・エディション]についての説明が無い(見つけられなかった)。
 だからいつもの第1番とどこか違うのか、それとも違わないのか、スッキリしない気持ちで聴いていました。

 この曲では、名フィルの歴史に残るような、出来事がありました。
 第二楽章の美しいピアノソロが始まる直前に、携帯が鳴り始めたんですね。
 携帯は長く続き、小山実稚恵さんは携帯が鳴る中でソロを弾き始めました。
 その他にも補聴器のハウリングがあったらしい。

 後半の団員入場の前に、ステージの前のフロアにひとりの中年男性が立ち、「こんなことは恥ずかしいし、小山さんに申し訳が無い。携帯電話の電源を切るように徹底して下さい」という呼びかけをしておられました。

 勇気のある方だと思いましたが、人は誰でもミスをするものです。
 フェイルセーフというのでしょうか、東京のホールでされているように、携帯電話の電波を遮断したらいいと思いますよ。

 本日のメインである、ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲 は技術的に高いレベルの演奏かと思いましたが、元々の曲がよく分からない曲でした (^_^; 。

 プログラムによれば、ルストワフスキは1913年1月25日にワルシャワで生まれた。
 3歳の時にロシアに渡ったが、父親はボルシェヴィキ派に処刑された。
 第二次世界大戦中に、兄がソ連の収容所で死亡した。

 戦後1949年に始まるスターリニズムの時代には社会主義リアリズムの作品を作曲するよう強いられ、「管弦楽のための協奏曲」もスターリンの時代に作曲された。

 1956年の雪解け後、国際現代音楽協会のポーランド支部代表委員に選ばれた。