河村尚子 『世の終わりのための四重奏曲』
2015年11月18日(水)7:00PM 電気文化会館 ザ・コンサートホール
 
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 河村尚子『世の終わりのための四重奏曲』

 2015年11月18日(水)7:00PM
 電気文化会館 ザ・コンサートホール

 ピアノ:河村尚子
 ヴァイオリン:佐藤俊介
 クラリネット:セバスチャン・マンツ
 チェロ:ウルリッヒ・ヴィッテラー

 武満 徹:雨の樹素描Ⅱ-オリヴィエ・メシアンの追憶に-ピアノのための
 武満 徹:11月の霧と菊の彼方から -ヴァイオリンとピアノのための
 武満 徹:カトレーンⅡ(四重奏)
   =休憩=
 オリヴィエ・メシアン:『世の終わりのための四重奏曲』
 1.水晶の典礼(四重奏)
 2.世界の終わりを告げる天使のためのヴォカリーズ(四重奏)
 3.鳥たちの深淵(クラリネット独奏)
 4.間奏曲(クラリネット&ヴァイオリン&ピアノ)
 5.イエスの永遠性への賛歌(チェロ&ピアノ)
 6.7つのトランペットのための狂乱の踊り(四重奏)
 7.世の終わりを告げる天使のための虹の混乱(四重奏)
 8.イエスの不滅性への賛歌(ヴァイオリン&ピアノ)

 オリヴィエ・メシアン(1908年~1992年)の『世の終わりのための四重奏曲』は、彼が第二次世界大戦でドイツ軍の捕虜となり、ゲルリッツにあった収容所に収容されていたときに作曲されました。
 敬虔なカトリックだったメシアンが『ヨハネの黙示録』10章に基づき作曲した曲だそうです。
 特殊な楽器編成は当時の収容所の演奏家を想定したためだそうです。
 収容所での初演(1941年)は大成功だったそうです。

 ヴァイオリンの佐藤俊介はコンチェルト・ケルンおよびオランダ・バッハ協会のコンサートマスター。
 クラリネットのマンツは難関ミュンヘンコンクールの40年ぶりの覇者。
 ヴィッテラーはバンベルク響の首席チェロ奏者。

 前日に予習したのですが、難解な曲で、「これを2日続けて聴くのはたまらない」と挫折し、ぶっつけ本番の鑑賞です。
 今回限りのプログラムだそうですが、会場は6~7割の入りだったでしょうか。

 実演で聴いたところでは、なかなか充実した曲かと思われました。
 アンサンブルのレベルも高く、人生一度 (^_^ゞ の『世の終わりのための四重奏曲』を彼らの演奏で聴くことが出来たのは幸せなことでした。
 1時間近い長大な曲で、終わったときには「修行を成し遂げた」という満足感がありましたね (^_^ゞ。