フォーレ『レクイエム』 広上淳一&京都市交響楽団
2018年7月29日(日)2:00PM
京都コンサートホール 大ホール

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 僕はかつて濱田徳昭先生の指揮で、フォーレのcを演奏したことがあります。
 最初の練習で驚いたのは、中間部の「サンクトゥス」までヴァイオリンの出番が無かったこと。
 2つのパートに別れ、自由闊達に動き回るヴィオラやチェロを羨ましく見ていたものです。

 あれから数十年、指揮の濱田徳昭先生もソプラノの今千佳子さんも若くして鬼籍に入られ、人生なんてあっという間ですね。


 フォーレ『レクイエム』 広上淳一&京都市交響楽団
 2018年7月29日(日)2:00PM
 京都コンサートホール 大ホール

 指揮:広上淳一
 S:石橋栄実 B:大沼徹
 京都ミューズ・フォーレ・レクイエム合唱団2018

 サティ(ドビュッシー編):ジムノペディ第1,3番
 ドビュッシー…小組曲
 フォーレ…レクイエム

 京都コンサートホールは平安京建都1200年記念事業の一環として京都市が建設し(1995年竣工。設計は磯崎新)、京都市交響楽団の本拠地となっているます。
 シューボックス型の大ホールにパイプオルガンが設置されており、モダンな内装です。
 一階エントランスから二階のホールに上昇する螺旋状のスロープなど、全体に京都の社寺空間にならったアプローチ動線が長めに設定されている。
※スロープの距離は普通の階段の3倍はあり、天才建築家の近代建築も迷惑なものです。

 連日35℃を越える高熱が続いていますが、この日も酷暑で、地下鉄「北山」駅からホールまでの距離がつらかったです。

 曲は好きな曲ばかり。
 演奏会全体に激しく盛り上がる部分も無く、広上さんも肩の力が抜けた感じで、酷暑の京都の午後をほんわかと過ごしてきました。

 石橋さんは美人だし、歌唱もこの曲に合った立派な歌唱だと思いました。
 大沼さんはオペラティックで、むしろヴェルディの『レクイエム』の方が向いているかと思いました。

 考えてみれば、この曲の実演を聴くのは初めてかも知れません。
 厳しいチェックも無く天国には入れそうな曲ので、自分の葬式にはこの曲を使ってほしいと思っている人も多いでしょう。