名フィル第464回定期演奏会 <アンデルセン『人魚姫』>
 指揮:ジョン・アクセルロッド ヴァイオリン:成田達輝
2019年1月19日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 改装工事が終わった愛知県芸術劇場コンサートホールに、久しぶりに入りました。
 目に見えるところでは、ホワイエのカーペットが気味の悪い青になったくらいでしょうか。
 パイプオルガンの補修に多額の費用がかかったようです。

 名フィル第464回定期演奏会
 <アンデルセン『人魚姫』>
 指揮:ジョン・アクセルロッド
 ヴァイオリン:成田達輝

 2019年1月19日(土)4:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

・ラヴェル:バレエ:『マ・メール・ロワ』(全曲)
・酒井健治:ヴァイオリン協奏曲『G線上で』*(※)
・ツェムリンスキー::交響詩『人魚姫』

 一曲目の『マ・メール・ロワ』は大好きなのですが、いつもと出だしが違うのでビックリ。
 『組曲』ではなく『全曲』だったのが嬉しい驚きでした。

(※)二曲目は以下のように演目、独奏者の変更がありました。
 <第464回定期演奏会>で世界初演を予定しておりました、コンポーザー・イン・レジデンス=酒井健治への名フィル委嘱新作《ピアノ協奏曲『キューブ』》は、諸事情により、世界初演を延期いたします。
 延期に伴い、ソリストとして予定していた萩原麻未氏(ピアノ)の代わりに成田達輝氏(ヴァイオリン)をお迎えし、酒井健治が2015年に発表した作品《ヴァイオリン協奏曲『G線上で』》を演奏いたします。

 『G線上で』は全くの現代音楽で、オーケストラの騒音の中に独奏ヴァイオリンが埋没してしまうという。
 指揮者、独奏者、オーケストラは大変な努力をされたと思いますが、僕には聴く意味がある曲とは思えませんでした。
 ソロアンコールはイザイ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第5番第2楽章「田舎の踊り」でした。

 三曲目のツェムリンスキー:交響詩『人魚姫』は1905年1月25日にウィーンで初演された後、ツェムリンスキーの没後に総譜が散逸しました。
 後に第1楽章がウィーンに、第2楽章以下が米国議会図書館に保管されていることが判明し、1980年代よりペーター・ギュルケにより再演されました。

 舞台には大編成のオーケストラが並び、友人のシェーンベルクのような難解な曲かと覚悟していましたが、ロマンチックなメロディーが流れていく曲で、ツェムリンスキーはリヒャルト・シュトラウスに続く、後期ロマン派最後の作曲家なんですね。
 形式的に締まりが無い曲かとは思いましたが、最後にかけて盛り上がりました。

 指揮車のアクセルロッドは、1988年ハーヴァード大学を卒業。
 指揮をレナード・バーンスタインとイリヤ・ムーシンに学んだ。
演奏が難しそうな曲をスッキリとまとめて、良い指揮者かと思いました。