名フィル470回定期 ブラビンズ&チャクムル
2019年7月6日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール 

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 名フィル第470回定期演奏会
 <晩成の傑作>
 2019年7月6日(土)4:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指揮:マーティン・ブラビンズ
 ピアノ:ジャン・チャクムル(第10回浜松国際ピアノコンクール第1位)*

 藤倉大: オーケストラのための『グローリアス・クラウズ』
 メンデルスゾーン: ピアノ協奏曲第2番ニ短調*
 エルガー: 交響曲第1番変イ長調

 藤倉大さんは名フィルのレジデンス・コンポーザー(?)で、その作品はよく名フィルの定期演奏会で取り上げられます。
 今回の新作は名フィル、ケルンWDR交響楽団、イル・ド・フランス管弦楽団による共同委嘱作品で、マーティン・ブラビンズに捧げられています。

 僕はいつもながらこの現代音楽が分からない。
 将来的にも10回演奏されるかどうかという曲でしょう。
 先に書いたアンドリュー・ロイド=ウェバーや、クロード=ミシェル・シェーンベルクのミュージカルが毎日多くの観客を集め、何年も上演され続ける事実と較べ、現代音楽の作曲家とはなんとむなしい存在だろうと考えずにはいられません。

 ジャン・チャクムルは1997年トルコのアンカラで生まれる。
 昨年行われた第10回浜松国際ピアノコンクール第1位。
 ということは、来年のショパンコンクールの優勝予定者でしょうか。

 長身細身で、煌めくような繊細な音色が魅力的なピアニストです。
 しかし、メンデルスゾーン: ピアノ協奏曲第2番という曲がいかにもマニアック。

 10月14日にはしらかわホールでリサイタルも予定されていますが、メインはシューベルト=リスト編曲の『白鳥の歌』。
 こんなプログラムでは、僕は食指が動きません。
 
 アンコールはファジル・サイ:ブラック・アース。
 厳を押さえたりする現代音楽でしたが、、美しいメロディーもありました。

 マーティン・ブラビンズは常任指揮者退任以来初となる名古屋再登場。
 さすがイギリス音楽の第一人者だけあって、貫禄の指揮姿で、名フィルも好演だったと思います。
 しかし、エルガーの交響曲第1番という曲は分からない。
 長い曲だったのでアンコールはありませんでした。

 コンサートマスターの田野倉雅秋さんが退任されるそうで、今後の全日本的な活躍が期待されます。
 花束贈呈などのセレモニーはありませんでしたが、7月31日までにまだコンサートがあるのでしょうか?。