中部フィルハーモニー交響楽団 第75回定期演奏会
 『皇帝』&『運命』  指揮:秋山和慶  独奏:阪田知樹
2021年7月11日(日)3:00PM しらかわホール

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 熱海の崖崩れ、鹿児島の洪水など、梅雨末期の大雨に被害が広がる日本列島。
 オリンピックが無観客になり、気勢の上がらない毎日です。
 「国民の命とオリンピックとどちらが大事ですか?」という野党の質問には唖然としました。
 そんなことを言ったら、何も出来ないではないでしょう。
 車の運転だって‥‥
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 さて、コンサートに戻って、会場に入って驚いたのは「しらかわホール693席」がほぼ満席だったこと。
 ぎっしりと詰まり、このような景色を見るのは久しぶりです。
 プログラムには書かれていなかったけれど、阪田知樹さんは名古屋出身だそうです。

 中部フィルハーモニー交響楽団 第75回定期演奏会
 2021年7月11日(日)3:00PM
 三井住友海上しらかわホール

 『皇帝』&『運命』

 指揮:秋山和慶  独奏:阪田知樹

 阪田さんは1993年12月26日、名古屋市生まれのピアニスト。
 5歳よりピアノ、6歳より作曲を始める。
 東京藝術大学在学中に第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで最年少入賞し注目を浴びる。
 2014年より独・ハノーファー音楽大学に留学。
 独・ハノーファー在住。

 【ブリュッセル共同】 世界的演奏家への登竜門、エリザベート王妃国際音楽コンクール(ピアノ部門)の決勝がブリュッセルで5月29日まで行われ、パリ在住の務川慧悟さん(28)=愛知県東海市出身=が3位、ドイツ・ハノーバー在住の阪田知樹さん(27)=名古屋市出身=が4位となった。
 2人は東京芸術大で同期。務川さんはフランスのパリ国立高等音楽院に、阪田さんはハノーバー音楽演劇大大学院にそれぞれ留学中。日本と欧州を拠点に第一線で活躍している。優勝はフランスのジョナタン・フルネルさん(27)。

 阪田さんのピアノは最初のカデンツァからスケールの大きいもので、『豪壮』『華麗』といったこの曲のイメージにぴったり。
 すっかり気に入りました。

 ソロアンコールはシューベルト=リストの『万霊節の連禱』より。
 そう言えば阪田さんは、2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール(ハンガリー・ブダペスト)第1位を格闘されたのでした。

 『運命』は第4楽章が、他の3楽章とは異なり、圧倒的な充実感。
 この楽章を集中的に練習したことがよく分かります。
 大いに盛り上がりました。

 昨日は小泉和裕指揮 名古屋フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会もありまして、ラララクラシックの「あなたの好きな日本人指揮者・ランキング」で、秋山さんは10位、小泉さんは選外(20位以下)。
 中部フィルという地方オケが秋山さんを音楽監督&首席指揮者として戴くことができたのは、ちょっとした奇跡でしたね。
 ちなみに川瀬賢太郎さんは秋山さんに続く11位。

 本日の楽器編成は弦楽器が5+4+3+3+2プルット。
 客演コンサートマスター:山口裕之
 ベートーヴェンにはこれくらいの編成が合っているのではないかと思いました。
 十分に迫力がありました。