第513回定期演奏会〈教会音楽の継承と超越〉 ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス(荘厳ミサ曲) 指揮:鈴木秀美 2023年6月10日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール |
第513回定期演奏会〈教会音楽の継承と超越〉 ベートーヴェン:ミサ・ソレムニス 2023年6月10日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール 指 揮:鈴木秀美 ソプラノ:中江早希 メゾ・ソプラノ:布施奈緒子 テノール:櫻田亮 バス:氷見健一郎 合 唱:岡崎混声合唱団、愛知県立岡崎高等学校コーラス部 合唱指揮:近藤惠子 オルガン:大木麻理 首席客演コンサートマスター:荒井英治 岡崎高校はトヨタ関連会社社員の子弟が多いためでしょうか、県内有数の進学校で、東京大学合格者数26名は、愛知県で一番です。 合唱指揮の近藤惠子さんは1968年から岡崎高校の教諭として、岡崎高校コーラス部、岡崎混声合唱団を率い、全国大会、世界大会で優秀な成績をおさめています。 首席客員オーボエ:上品 綾香(うえしな あやか) 兵庫芸術文化センター管弦楽団オーボエ奏者。 1988年4月に僕は合唱団「グリーンエコー」の演奏会で、山田一雄さん指揮する『ミサ・ソレムニス』を聴きました。 曲は全く覚えていませんが、曲が終わっても山田さんは腕を上げたままで動きません。 まだ曲が続くのかと思っていても、山田さんは動きません。 息詰まる沈黙の時間が経ち、とうとう山田さんは譜面台に両手をついてしまいました。 曲が終わったら客席に向いて拍手を受けるはずなのに……山田さんは譜面台に突っ伏してしまいました。 我々はどうしたらよいのでしょう? そうしたら会場からパラパラと拍手があり、山田さんが客席に振り向きます。 そうか!終わったんだ、ということで、会場から安堵の拍手が上がりました。 このコンサートについて覚えているのはこの場面のみです。 さて、今回の演奏会は『ミサ・ソレムニス』ということで、なかなか気が重いプログラムでした。 しかし、定期会員でチケットもあるので行かないのも損をする気がして、出かけました。 驚いたことに、会場はほぼ満席でした。 しばし事態が理解できなかったのですが、そうか、岡崎から沢山の家族、関係者が来ているのだ、と思い至りました。 演奏というか曲は全く理解できませんでしたが、何となく良い演奏なのではないか、という感じはしました。 最後に鈴木さんが腕を上げて曲が止まったとき、山田一雄さんの場面が鮮烈によみがえり、これから沈黙か、と思っていたら会場からフライング気味の拍手があり、無事に終わることが出来ました。 カーテンコールの3回目でしょうか、近藤惠子さんが登場すると、会場の拍手は3倍になりました。 そして、近藤さんの合図でコーラスが立ち上がると、拍手は5倍になりました。 |