沢田蒼梧&愛知県医師会管弦楽団
2024年11月3日(日)3:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』 チャイコフスキー:交響曲第5番
指 揮:中田延亮   ピアノ:沢田蒼梧

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 沢田蒼梧&愛知県医師会管弦楽団
 2024年11月3日(日)3:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』
 チャイコフスキー:交響曲第5番

 指 揮:中田延亮
 ピアノ:沢田蒼梧

 沢田蒼梧さんは今まで3回、チケット争奪戦に挑戦しましたが、全敗。
 しかし、今回はチケットが無料で降ってきました。
 しかも取り放題。

 沢田蒼梧さんは1998年生まれ、半田市在住。
 東海中学校・高等学校6年連続首席卒業。
 ということは、愛知県で一番頭が良い学生だということですね。
 中高も、大学も、ピアノのある自宅から通える学校を選ばれたそうです。

 ピアノを関口昌平氏(第15回ショパン国際ピアノコンクール第4位・岐阜市在住)に学ぶ。
 名古屋大学医学部在学中の2021年に第18回ショパンコンクール第二次予選に進出。
 この様子はNHK『ショパンに挑みし者たち=第18回ショパンコンクール』で放映されました。

 現在研修医2年目。
 前期研修を終え専攻する科を決める、大事な時期です。
 小児喘息があったため小児科に興味があるようですが、コンサート中に入院患者さんが急変されたら困るような気がします。

 『皇帝』も立派な出来でしたが、アンコールの英雄ポロネーズが手に入った出来かと思いました。
 ショパンコンクールで演奏した曲でしょうから。

 指揮の中田延亮さんは京都生まれ。
 筑波大学医学専門学群在学中に桐朋学園ソリスト・ディプロマコースに入学、コントラバスを選考する一方で指揮を学ぶ。
 2005年より活動をヨーロッパに移し、巨匠ジャン・フルネに師事する。
 07年ブルガリアのスタラザゴラ歌劇場でデビュー。
 14年に群馬バロックオーケストラを創設。

 愛知県医師会交響楽団は、1973年5月ロサンゼルス・ドクターズ・シンフォニー・オーケストラが姉妹都市の名古屋で演奏会を開いたことに感銘を受けた故野口圭一理事の発案から、1980年秋の理事会でその設立が決議され活動が始まりました。
 故中村道太郎会長、宮崎秀樹理事(元参議院議員)の「医師会の中に交響楽団を持つ」という強い考えもありました。

 最初の演奏会が1981年4月の愛知県医師会館新築竣工式での『水上の音楽』でした。
 そのリーダーとなったのはコンサートマスターの故若井一朗先生でした。
 若井先生は日本のペインクリニックのパイオニアであり、またニューヨークで研修中に服毒自殺を図った「悲劇の神童」渡辺茂夫さんの元に駆けつけた医師でした。
 その様子はYoutube『悲運の神童 天才バイオリニスト渡辺茂夫』で見ることが出来ます。

 若井先生はストラディヴァリウス「HAMMA」を所有しておられ(周りから聞いた話)、僕もちょっと弾かせていただいたことがあります。
 この楽器は今では前澤友作氏が所有しており、HIMARIさんに貸与されています。
 来年3月にはベルリンフィルの定期で使われるものと思います。

 1983年1月に第1回定期演奏会(チャリティーコンサート)を行いました。
 僕は初回からヴィオラ・第2ヴァイオリンのパートリーダーとして2002年2月の第18回定期演奏会で引退するまで、約20年の活動(山本直純、松尾葉子、黒岩重臣、山岡重信、小松一彦、小泉和裕、武藤英明、他)をさせていただきました。

 1983年には当時名フィルの副指揮者(1年だけ)となった広上淳一さんに「看護学生のための音楽教室」の指揮をお願いしました。
 医師会オケは広上さんが振った最初のオーケストラであるわけです。
 個人的には自宅が近かったため、演習後に広上さんを助手席にお乗せして、近くのファミリーレストランで夕食をご一緒したものです。

 沢田蒼梧さんは半田市在住。
 2021年に第18回ショパンコンクール第二次予選に進出。
 名古屋近辺の大府市在住の進藤実優さんは同じ2021年第18回ショパン国際コンクールのセミファイナリストです。