名古屋国際音楽祭/オープニング・ガラ
1996年4月21日(日)4:00PM 名古屋市民会館大ホール

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 名古屋国際音楽祭/オープニング・ガラ
 『名古屋国際音楽祭』は中部日本放送(CBC)が主催する、名古屋の春の音楽会シリーズ。

 今回の演目は
 《オープニング・ガラ・コンサート》
 《タンホイザー》
 《リゴレット》
 《コシ・ファン・トゥッテ》
 《ルネ・コロ・コンサート》
 《ドイツ・レクイエム》
 《プッチーニ・フェスティヴァル》
 《ハレ管弦楽団/ケント・ナガノ》
 《諏訪内晶子ヴァイオリン・リサイタル》 という充実したもの。

 で、本日《オープニング・ガラ・コンサート》が行われました。

 1996年4月21日(日)4:00PM 名古屋市民会館大ホール

 最初は現田茂夫指揮の名フィルによる、スッペの《美しきガラテア》序曲。

 後は6人の女性ソリストによる演奏が、第一部、第二部に1ステージづつありました。

 最初はフルートの圓城三花さん。
 第一部は《ハンガリー田園幻想曲》、第二部は《精霊の踊り》。
 この人の演奏には不満が多かった。
 まず、こんな簡単な曲の演奏に譜面を見るのは止めてほしい。
 音が小さい。
 なんと、《ハンガリー田園幻想曲》なんか、途中でおしまい。
 まさか速いところが吹けないとは思わないが、どうして?
 綺麗な人で、コマーシャルにも出ているそうで、そちらの方ならいけるかも。

 次はソプラノの崔岩光さん。
 大連出身で、北京の歌舞団にいたそうだ。
 第一部は《夜の女王のアリア》とドリーブの《鐘の音》。
 第二部は《椿姫》の『ああ、そは彼の人か 〜 花より花へ』。
 この人は、声に不満がないわけではないが、スレンダーで、舞台姿の美しい人で、気に入ってしまった。
 指先も長く、動きが繊細で、さすが歌舞団出身と思われた。
 この人だけ、カーテンコール3回。
 僕はヴェルディは苦手なんですが、この人のヴィオレッタなら観てみたいと思います。

 スレンダーな崔さんと入れ違いに出てきたのは、バイオリンの漆原啓子さん。
 この人は、以前にも聴いたことがあるが、すごい肥満体になっていてびっくり。
 プログラムの写真とあまりにも違うので、『ひょっとしてお目出たではないか?』などと主催者に確認してみたが(^_^;、『そんなことはない』という返事でした。
 僕なんか、体型を見ただけで、鑑賞意欲を失いました(^_^;。
 第一部は《メンコン》第一楽章、第二部は《ツィゴイネルワイゼン》。
 まだ、《ツィゴイネルワイゼン》の方が良かったでしょうか。

 チェロの藤原真理さんは、髪を後ろに縛り、化粧っ気の無いおばさん。
 第一部は《コール・ニドライ》、第二部は《愛の挨拶》《夢の後に》。
 拍手が消えないうちに、ハープを前に出して、アンコールは《白鳥》。
 ハープ奏者にはやりがいのあるステージだったでしょうか。

 ピアノの熊本マリさんは、ショートカットの美人ピアニスト。
 曲は《ラプソディー・イン・ブルー》だったけれど、ピアノの鍵盤をなぞっているような弾き方で、音楽以前に問題があるような気がしました。
 この人もコマーシャル向きかと思いました。

 最後はソプラノの松本美和子さん。
 第一部は《柳の歌》と《マノン・レスコー》第4幕のアリア。
 第二部はグラナドスの《ゴイエスカス》のアリアと、ドヴォルザーク《ルサルカ》のアリア。
 松本さんはもう大分お歳だと思うんですが、まだまだ綺麗で歌も上手。
 日本のフレーニか?
 《マノン・レスコー》なんか聴いていると、同じ会場で観たフレーニ&シノーポリの舞台を思い出します。

 アンコールは《私のお父さん》で、これはフレーニ、佐藤しのぶさんのリサイタルと同じ。
 やっぱり、プッチーニはいい。
 
 
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