栗山昌良演出 《トゥーランドット》
 1996年7月6日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場大ホール

「REVIEW96」に戻る  ホームページへ
 
 
 オペラ《トゥーランドット》
 1996年7月6日(土)4:00PM
 愛知県芸術劇場大ホール

  指揮:外山雄三  演出:栗山昌良

  トゥーランドット:渡辺美佐子
   皇帝アルトゥム:高 丈二
     ティムール:高橋啓三
       カラフ:田口興輔
       リュー:菅 英三子
        ピン:末吉利行
        パン:松浦 健
        ポン:牧川修一
        官吏:澤脇達晴

 この歌劇と、栗山さんと、この会場を合わせたら素晴らしい舞台になるはずだ、という僕の期待通りの素晴らしい舞台でした。

 演出で僕が一番興味があったのが、第2幕の舞台転換。
 以前見たスカラ座のゼッフィレッリ演出では、ピン・パン・ポンの家が左右上方に消えていって一瞬の暗転の後舞台が明るくなると、そこには豪華絢爛たる宮殿と200人近い人々が揃っていて仰天したものです。

 今回の演出は、ピン・パン・ポンの家が後ろに下がっていって、宮殿が大勢の合唱を乗せたまませり上がってくるというもので(ちょっと説明が省略してある)、この劇場の持つ機能を見せつけたものでした。
 これなら、翠真さん、真雪さん、Cenerentola さんにわざわざ名古屋まで来ていただいた甲斐もあると、地元の人間としてホッとしました(^_^)。

 栗山さんの演出は120人という合唱をスムースに動かして、見事なものです。
 舞台装置は大変スケールが大きい(舞台が大きいから)。
 ゼッフィレルリほどキンキラではありませんが(ちょっと残念、負けて欲しくなかった)、宮殿の中の人物の衣裳は大変豪華なものです。
 最後には金色の紙吹雪が舞って、それが照明に光ってとても綺麗でした。

 歌手は皆さん良かったんですが、中でもカラフの田口さんは力強い声で気に入りました。
 リューが『私が名前を知っています』と言うところで、『そうか、彼女はここでもう死を決意していたのか』なんて思い当たって、泣けました(^_^;。
 彼女の2曲のアリアとその後のティムールの歌では、会場のあちこちから、すすり泣きが聞こえました。
 カーテンコールはカラフとリューに拍手が多かったんじゃないでしょうか。

 何はともあれ、これは素晴らしいオペラでした。
 明日も見ることが出来るとは、僕は幸せ者です(^_^)。


◇トゥーランドット/ミニオフ

 終演後、『音楽の友』を持つみぶさんを目標に集合。
 『まさか翠真さんは東京から和服ではいらっしゃらないだろう』などと話をしていたら、うす緑の和服を着た翠真さんが登場されました(^_^)。

 メンバーは翠真さん、真雪さん、みぶさんとフィアンセ、そして僕で初顔合わせだったんですが、話が盛り上がり、アッという間に新幹線の時間となってしまいました。

 あせっていたので、閉まりかかる地下鉄の扉に、和服姿の翠真さんを押し込んでしまった(^_^;。
 無事帰られましたでしょうか?
 
 
「REVIEW96」に戻る  ホームページへ