ペーター・グート指揮 ウィーン・フォルクスオパー交響楽団
1997年1月7日(火)7PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

「REVIEW97」に戻る  ホームページへ
 
 
 ウィーン・フォルクスオパー交響楽団・ニューイヤー・コンサート

 1997年1月7日(火)7:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

      指揮  :ペータ・グート
      ソプラノ:エヴァ・リンド
      テノール:ローレンス・ヴィンセント

 美人ソプラノ・エヴァ・リンドを見たくて、行って参りました (^_^;。
 入りは7割くらいでしょうか。

 これは楽しい演奏会でした。
 指揮のペータ・グートが最高 \(^o^)/
 オーバーアクションかとも思われる彼の指揮から、いきいきとした音楽が湧き上がる。
 この人、役者だよ。

 シュトラウス II の《クラップフェンの森にて》という曲では、カッコウの鳴き声を出すカッコウ・マシンとも言うべき楽器が登場する。
 で、ペータ・グートは指揮をしながら、観客の方を振り向いて、その音を聞くようジェスチャーする。
 と、それまで『ソ・ミ』と演奏していたカッコウ・マシンが『ミ・ソ』なんて反対に演奏して、グートはずっこけ、指揮台から落っこちて、オケのメンバーは『これはいかん』なんて渋い顔で首を振りながら演奏を続け、客席は爆笑というわけだ。

 このペータ・グートはウィーン出身で、Dオイストラフにバイオリンを学び、元オーストリア放送交響楽団のコンサートマスターだったという。
 バイオリンを弾きながらの演奏もあったが、これまた派手な動作で、見ているだけで楽しい。
 指揮棒の5倍は長い弓を、ブルンブルン振り回したりして。
 ニューイヤーコンサートはこうでなくては (^_^) 。

 お目当てのエヴァ・リンドは、固い声で、声量が小さい。
 彫りが深い美人だが、1966年生まれにしては、額のしわが気になった (^_^;。
 スタイルもいいので、ミュージカル《エリーザベト》にいいんじゃないかな?
 美人度では、2番フルートが最高 (^_^) 。
 彼女の名前は RENATE LINORTNER。

 テノールのローレンス・ヴィンセントは、《ほほえみの国》の『君こそ私の心のすべて』のカーテンコールで、また同じ曲を歌い始めた。
 『あれ?』なんて思ったが、よくよく聴いてみると日本語らしい。
 これで、観客みんなが好感を持ってしまって、すごい拍手。
 当然、歌詞はよく分からなかったんだが‥‥

 あと印象に残ったナンバーでは、まあ、どれも楽しかったんだが‥‥
 《マリツァ伯爵夫人》の『さあ、ジプシーたちよ』では、ペータ・グートがバイオリンでオブリガートを付け、歌のあとで、続きのチャルダッシュの速い部分が演奏された。
 で、ローレンス・ヴィンセントはステップを踏みながら、会場に拍手を求め、全員での大拍手。
 僕はこういうのは苦手なんだが、今日はあまり抵抗がなかったな (^_^;。

 アンコールの《チャルダッシュの女王》の『踊りたい』では、リンドとヴィンセントによるワルツもあった。
 最後の高い音(ハイDでしたっけ)は、リンドの方がホリデイより楽に出していましたね。

 アンコールの最後は定番の《ラデッキー行進曲》だったんですが‥‥
 ペータ・グートがバイオリンを構え、曲が始まると、第1バイオリン全員(12人)が立ち上がった。
 そして、指揮者を先頭に客席に降り、通路を歩きながら演奏したの \(^o^)/
 ただ者じゃないでしょう (^_^) ?

 ということで、あっという間にコンサートが終わってしまいました。
 僕にとって、こんなことは、珍しい経験です。
 すっかり、ペーター・グートのファンになってしまいました。
 
 
「REVIEW97」に戻る  ホームページへ