第19回名古屋芸術大学オペラ公演 《メリー・ウィドウ》
1997年3月14日(木)6:30PM 愛知県芸術劇場大ホール

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  第19回名古屋芸術大学オペラ公演《メリー・ウィドウ》
        1997年3月14日(木)6:30PM
    愛知県芸術劇場大ホール 全自由席:1000円

        指揮:古谷誠一 演出:岩川 均

      ハンナ・グラヴァリ:栗谷美香子(研究生)
     ミルコ・ツェータ男爵:嵐 友和(声3年) 
       ヴァランシェンヌ:第1幕/今井恭子(研究生)
                第2幕/加藤 恵(声4年)
                第3幕/堤 紫歩(研究生)
  ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵:野村富昭(OB)
     カミユ・ド・ロシロン:山田正丈(教員)
        カスカーダ子爵:粂野好典(声2年)
ラウール・ド・サニブリオッシュ:中井亮一(教1年)
        ボグダノビッチ:柿本竜二郎(研究生)
        シルヴィアーヌ:葛山留美
          ニエグシュ:平野行俊(賛助)
 プリチッチュ:浦田晋治(教4年) プラシコヴィア:伊藤千鶴(声4年)
 クロモウ:丹羽亮仁(賛助) オルガ:林寛子(声4年)


 キャスト表に興味がある方は少ないとは思いましたが、大変楽しい舞台を見せてくれた彼らへの感謝の気持ちで書いてみました (^_^) 。

 まず、愛知県芸術劇場大ホールで全自由席で1000円という価格にご注目下さい。
 この劇場はご存じのように大きな舞台なんですが、その舞台空間を埋め尽くした装置にまず満足。
 出てくる合唱団も人数が多く、物理的にも充実した印象がありました。

 まあ、芸術大学なので頭数を集めるのはそれほど難しくはないんでしょうが、用意する衣装のことを考えると、また費用の計算をしてしまいます (^_^;。
 観客は4階まではほぼ満席だったので、2000人。
 収入は200万円といったところですか。
 かなり学校から補助が出ているんでしょうね。

 指揮の古谷誠一さんは今までに何回か報告しましたが、名古屋では最も力量のある指揮者でしょう。
 東京大学文学部卒業で桐朋の指揮研究生だったのかな?
 年齢は秘密にしているようで、以前、直接本人に聞いたんですが、教えてもらえませんでした。
 名古屋芸術大学助教授。ナゴヤシティ管弦楽団常任指揮者。

 演出の岩川 均さんは俳優兼演出家。
 ミュージカル《ファンタスティックス》のエル・ガヨ役には感激して、本場ニューヨークまでこのミュージカルを見に行くことになりました。
 演出家としては、名古屋弁ドラマ《やっとかめ探偵団》を見たことがあります。

 演出はオーストドックスなものですが、所々にポイントを付けて、退屈させません。
 先日メルビッシュ音楽祭の《メリー・ウィドウ》の放映がありましたが、あの映像は照明がベタで明るくて、陰影がありませんでしたね。
 あれでは、なかなか物語のポイントがつかめません。
 岩川さんは不必要なところは照明を落とし、必要なところには照明を当てて浮き出させる、ということで大変わかりやすい演出をしてくれました。

 演じるのは学生、しかも台詞の部分が多いオペレッタということで、ハラハラする部分もあったんですが、終わってみれば満足満足。
 レハールの音楽の美しさに魅了されました。
 ということは、指揮の古谷さんの力が大きいんでしょうね。
 コンサートマスターの小田君とは以前あるオケのエキストラで一緒だったんですが、
ソロが多くて格好よかったな (^_^) 。

 カーテンコールに現れた指揮者、演出家に舞台上の全員が大拍手をしたところなん
か、いかにも学生公演らしくて良かったですね。
 3幕のカンカン、何回くり返したんだっけ?
 くり返す度に拍手が多くなるのね (^_^) 。
 踊り子はみんな声楽科の学生なんだけれど、側転もあり大健闘 (^_^) 。
 
 
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